小学校〜高校の学費は全公立561万円・全私立1,865万円|12年間の教育費早見表と2026年度の高校無償化・給食費支援の影響【令和5年度調査】
小学校〜高校12年間の学費(教育費・学習費)は、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」(2026年1月訂正後)で全公立561万円、高校のみ私立734万円、中高私立1,039万円、全私立1,865万円。2026年度の私立高校授業料支援(所得制限なし・上限45.7万円)と公立小の給食費支援を反映した実質負担、内訳早見表、シミュレーターの使い方を解説。
結論から言うと、小学校〜高校の12年間にかかる学費(学習費総額)は、全公立で約561万円、全私立で約1,865万円です(文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」、2026年1月16日の訂正後の値)。高校だけ私立なら約734万円、中学受験で中高私立なら約1,039万円。2026年度からは私立高校の授業料支援が所得制限なしで上限45万7,200円に拡充され、公立小学校の給食費にも国の支援(月5,200円)が始まったため、実質負担は全公立で約526万円まで下がる計算です。
小学校〜高校の学費は12年間でいくら?進路パターン別の早見表
文部科学省「子供の学習費調査」は、保護者が子供の学校教育と学校外活動のために1年間に支出した経費(学費=教育費=学習費)を調べた統計で、2年ごとに公表されます。最新の令和5年度(2023年度)調査は2024年12月に公表され、2026年1月16日に公立小学校・私立小学校・公立中学校・公立高校・私立高校の数値が訂正されました。この記事の数字はすべて訂正後の値です。
| 進路パターン | 小学校(6年) | 中学校(3年) | 高校(3年) | 12年間の総額 | 月あたり平均 |
|---|---|---|---|---|---|
| 全公立 | 公立 219.7万円 | 公立 162.6万円 | 公立 178.5万円 | 約561万円 | 約3.9万円 |
| 高校のみ私立 | 公立 219.7万円 | 公立 162.6万円 | 私立 352.1万円 | 約734万円 | 約5.1万円 |
| 中学から私立 | 公立 219.7万円 | 私立 467.2万円 | 私立 352.1万円 | 約1,039万円 | 約7.2万円 |
| 全私立 | 私立 1,045.8万円 | 私立 467.2万円 | 私立 352.1万円 | 約1,865万円 | 約13.0万円 |
※各学校段階の金額は、文科省の算出方法どおり「学年別の平均年額の単純合計」。高校は全日制。
計算式にすると次の通りです。
```
全公立 = 2,197,261 + 1,626,133 + 1,784,895 = 5,608,289円(約561万円)
高校のみ私立 = 2,197,261 + 1,626,133 + 3,521,361 = 7,344,755円(約734万円)
中学から私立 = 2,197,261 + 4,671,589 + 3,521,361 = 10,390,211円(約1,039万円)
全私立 = 10,457,700 + 4,671,589 + 3,521,361 = 18,650,650円(約1,865万円)
```
全私立は全公立の約3.3倍で、差額は約1,304万円。差の大部分は小学校で生まれ、私立小学校6年間(約1,046万円)は公立(約220万円)の約4.8倍です。中学は約2.9倍、高校は約2.0倍と、学年が上がるほど公私の差は縮まります。
幼稚園を含めた15年間の総額は?
文科省の公表資料にある「幼稚園3歳から高校3年までの15年間」のケースは次の通りです。
| ケース | 幼稚園(3年) | 小・中・高 | 15年間の総額 |
|---|---|---|---|
| すべて公立 | 公立 53.2万円 | 全公立 | 約614万円 |
| 幼稚園だけ私立 | 私立 103.8万円 | 全公立 | 約665万円 |
| 幼稚園と高校が私立 | 私立 103.8万円 | 小中公立・高校私立 | 約838万円 |
| すべて私立 | 私立 103.8万円 | 全私立 | 約1,969万円 |
なお、2019年10月から幼児教育・保育の無償化が始まっているため、幼稚園の金額はすでに保育料の無償化を反映した後の実費(給食費・行事費・習い事など)です。
学校別・公立私立別の年間学費はいくら?内訳の早見表
1年あたりの学習費総額と、その内訳(学校教育費・学校給食費・学校外活動費)です。
| 学校段階 | 区分 | 学校教育費 | 学校給食費 | 学校外活動費 | 年間総額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 幼稚園 | 公立 | 69,362円 | 15,235円 | 100,049円 | 184,646円 |
| 幼稚園 | 私立 | 154,062円 | 35,741円 | 157,535円 | 347,338円 |
| 小学校 | 公立 | 74,336円 | 35,774円 | 256,489円 | 366,599円 |
| 小学校 | 私立 | 978,271円 | 53,578円 | 709,667円 | 1,741,516円 |
| 中学校 | 公立 | 150,761円 | 35,671円 | 356,018円 | 542,450円 |
| 中学校 | 私立 | 1,128,061円 | 9,317円 | 422,981円 | 1,560,359円 |
| 高校(全日制) | 公立 | 351,523円 | — | 245,431円 | 596,954円 |
| 高校(全日制) | 私立 | 832,650円 | — | 346,611円 | 1,179,261円 |
※学校教育費=授業料・入学金・修学旅行費・教科書以外の図書費・制服・通学費など。学校外活動費=塾・家庭教師などの「補助学習費」と、習い事・スポーツなどの「その他の学校外活動費」の合計。
表から読み取れるポイントは3つです。
- 公立小学校の費用の7割は「学校外」: 年36.7万円のうち25.6万円(70%)が塾・習い事。学校に払うお金は年7.4万円にすぎません
- 公立中学は塾代が一気に増える: 補助学習費は小学校の年11.2万円から中学校で年27.2万円へ。高校受験に向けた出費です
- 私立は学校に払うお金が中心: 私立小学校の授業料は年51.1万円、私立中学校は年45.8万円。学校教育費が総額の5〜7割を占めます
塾の費用をもっと細かく見積もりたい場合は塾・家庭教師費用シミュレーターで通塾スタイル別に計算できます。
2026年度の高校無償化と給食費支援で実質負担はいくら下がる?
令和5年度調査は2023年度の支出なので、2026年度から始まった2つの制度変更は数字に入っていません。
高校の授業料支援(高等学校等就学支援金)の変更点
| 項目 | 2025年度まで | 2026年度から |
|---|---|---|
| 公立高校(全日制) | 年11万8,800円(2025年度は臨時支援金で所得制限なし) | 年11万8,800円・所得制限なし |
| 私立高校(全日制) | 年収約590万円未満:上限39万6,000円/約590〜910万円:11万8,800円 | 所得制限なしで上限45万7,200円 |
| 費用負担 | 国10/10 | 国3/4・都道府県1/4 |
45万7,200円は「私立高校の平均授業料を勘案した水準」とされています。支援金は学校が代理受領して授業料に充てる仕組みで、入学金・施設整備費・修学旅行費・制服代などは対象外です。制度の詳細は高校無償化の所得制限撤廃の解説記事で整理しています。
公立小学校の給食費支援(学校給食費の抜本的な負担軽減)
2026年4月から、国が公立小学校の給食の食材費を自治体に支援する仕組みが始まりました。基準額は完全給食で児童1人あたり月5,200円(年11か月分=57,200円)、保護者の申請は原則不要です。ただし文科省は「無償化」という表現を使っておらず、基準額を超える分は引き続き保護者から徴収できるため、自治体によっては負担が残ります。対象は「公立小学校(義務教育学校前期課程・特別支援学校小学部を含む)」と定められており、中学校は今回の国の支援の対象外です。
2026年度の制度を反映した実質負担の目安
調査の「授業料」(2023年度時点の支援金を差し引いた後の実費)と「学校給食費」が、新制度でゼロになったと仮定した場合の目安です。
```
公立小学校の給食費:35,774円 × 6年 = 214,644円 の軽減
公立高校の授業料 :45,272円 × 3年 = 135,816円 の軽減
私立高校の授業料 :279,170円 × 3年 = 837,510円 の軽減(授業料が45.7万円以内の学校の場合)
```
| 進路パターン | 令和5年度調査 | 2026年度制度を反映した目安 | 軽減額 |
|---|---|---|---|
| 全公立 | 約561万円 | 約526万円 | 約35万円 |
| 高校のみ私立 | 約734万円 | 約629万円 | 約105万円 |
| 中学から私立 | 約1,039万円 | 約934万円 | 約105万円 |
| 全私立 | 約1,865万円 | 約1,781万円 | 約84万円 |
※全私立は私立小学校の給食費が支援対象外のため軽減は高校授業料分のみ。物価上昇分は反映していません。
最も恩恵が大きいのは「高校から私立」のルートで、全公立との差は約174万円から約103万円に縮まります。一方、東京都心部などで授業料が45.7万円を超える私立高校では、超過分と施設整備費は自己負担として残ります。
シミュレーターで計算するとどうなる?初期値の計算例
小学校〜高校 学費シミュレーターの初期値(全公立・子供1人・給食費あり・追加の習い事0円・2026年度制度を反映)で計算すると、12年間の総額は5,257,829円(約526万円)、年平均約43.8万円、月平均約3.7万円です。
```
小学校:2,197,261円 − 給食費支援 35,774円 × 6年 = 1,982,617円
中学校:1,626,133円(国の給食費支援の対象外)
高校 :1,784,895円 − 授業料の残額 45,272円 × 3年 = 1,649,079円
合計 :5,257,829円(÷144か月 = 月36,513円)
```
各段階の金額は令和5年度調査の学年別平均の合計(文科省の段階総額と同じ算出方法)です。調査時点の授業料・給食費はすでに当時の支援を差し引いた実費なので、シミュレーターでは「2026年度に新たに軽減される分」だけを引いています。公立小の給食費は調査平均が年35,774円(無償化済みの自治体を含む平均)で、国の支援上限(月5,200円×11か月=57,200円)に収まるため全額が軽減される計算です。詳細設定で「2026年度の制度を反映する」をオフにすると、本記事の早見表と同じ調査ベースの約561万円(5,608,289円)になります。
ケース別:わが家の場合はいくら?
ケース1:子供2人・全公立の共働き世帯
全公立の令和5年度ベースで2人分は約1,122万円、2026年度の制度を反映すると約1,052万円です。年齢差2〜3歳なら支出のピークは「上の子が高校受験期(中3)で下の子が小学校高学年」の時期で、公立中3の学習費は年60.7万円と公立中学の中でも最も高くなります。
ケース2:中学受験を考えている世帯
中高私立ルートは令和5年度ベースで約1,039万円と、全公立より約478万円多くかかります。さらに小4〜小6の受験塾代が上乗せされます(調査の公立小6年の補助学習費は平均年18.7万円ですが、これは受験しない子も含めた平均です)。塾代込みの比較は中学受験vs公立シミュレーターと中学受験と公立の費用比較記事で確認できます。
ケース3:「高校は私立も視野に」という世帯
2026年度から私立高校の授業料支援に所得制限がなくなったため、世帯年収900万円以上でも上限45万7,200円の支援が受けられます。高校のみ私立ルートの実質負担目安は約629万円で、全公立(約526万円)との差は約103万円、月あたり約0.7万円です。
公立と私立、どちらを選ぶ?判断の流れ
- Step 1:大学進学の費用を先に確保できるか?
- Step 2:中学受験をする意思があるか?
- Step 3:受験塾代(小4〜小6の3年で200〜250万円程度が一般的な目安)+中高6年で約820万円を払えるか?
- Step 4:小学校から私立にするか?
大学までを含めた教育費の総額は教育費シミュレーターと教育費の総額記事でまとめて確認できます。
統計に表れにくい費用は?
学習費総額には入学金や制服代も含まれますが、平均値なので「入学年だけ高い」実感とずれがちです。調査の学年別データでは、私立中学1年の学習費は年187.0万円(2年の約1.5倍、3年の約1.2倍)、公立高校1年は年70.0万円と、入学年に出費が集中します。そのほかに意識しておきたい費用は次の通りです。
- 入学金・施設整備費: 就学支援金の対象外。私立高校では入学時に数十万円かかることが多い
- 通学費: 私立は遠方通学になりやすく、定期代が家計を圧迫しがち
- 給食費の自治体差: 2026年度の支援基準額(月5,200円)を超える分は保護者負担。お住まいの自治体の負担額は給食費シミュレーターで確認できます
- きょうだいの重なり: 2人以上の場合、進学年が重なる年は一時的に支出が倍増
よくある質問
小学校から高校までの教育費(学習費)の総額は?
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」(2026年1月訂正後)では、全公立で約561万円、高校のみ私立で約734万円、中高私立で約1,039万円、全私立で約1,865万円です。学費・教育費・学習費はいずれも同じ意味で使われることが多く、この調査では学校教育費・学校給食費・学校外活動費(塾・習い事)を合計した「学習費総額」を指します。
公立小学校6年間の学費はいくら?
約220万円(2,197,261円)です。年平均では約36.7万円で、そのうち約70%は塾や習い事などの学校外活動費です。学校に払う学校教育費は年約7.4万円、給食費は年約3.6万円にとどまります。
私立高校の授業料は2026年度から無料になる?
授業料に充てる就学支援金が所得制限なしで上限45万7,200円に拡充されたため、授業料がこの金額以内の学校なら授業料の実質負担はほぼゼロになります。ただし入学金・施設整備費・修学旅行費・教材費などは対象外で、令和5年度調査では私立高校の学校教育費の約3分の2が授業料以外の費用でした。
給食費は2026年4月から無料になった?
公立小学校は国が月5,200円(完全給食の場合)まで食材費を支援する仕組みが始まりましたが、文科省は「無償化」ではなく「負担軽減」としており、基準額を超える分は保護者負担になり得ます。文科省が示す対象は公立小学校(義務教育学校前期課程・特別支援学校小学部を含む)で、中学校は今回の国の支援の対象外です(自治体独自に無償化している地域はあります)。
子供2人だと学費は2倍になる?
学費そのものはほぼ人数分かかり、全公立なら2人で約1,122万円(2026年度制度反映で約1,052万円)です。児童手当(2024年10月から高校生年代まで支給、第3子以降は月3万円)を全額貯めると1人あたり約234万円になるため、高校までの学費の一部や大学資金に回す世帯が多いです。
この記事の数字の出典は?
学習費は文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」(2024年12月25日公表、2026年1月16日訂正)の訂正後の値です。高校の授業料支援は文部科学省「高校生等への修学支援」と令和8年度予算資料(高等学校等就学支援金等)、給食費は文部科学省「学校給食費の抜本的な負担軽減」特設ページ(2026年4月開始)に基づいています。2026年度制度を反映した目安は、調査の授業料・給食費をゼロとした場合の当サイト試算です。
数字が実感と合わない場合は?
全国平均のため、首都圏の私立や受験学年の塾代は平均より大きく上振れします。逆に塾・習い事をしない家庭では公立の学費は平均の半分程度になることもあります。小学校〜高校 学費シミュレーターで習い事費用などを調整して計算してみてください。それでも数字に違和感がある場合はお問い合わせからお知らせください。
教育費はいつまでにいくら準備すればいい?
小〜高の学費は月々の家計(全公立で月約3.9万円)から出しつつ、最大の山である大学費用を18歳までに積み立てるのが基本です。目標額から毎月の積立額を逆算するなら教育資金シミュレーターが便利です。
関連シミュレーター
- 小学校〜高校 学費シミュレーター — 公立/私立の組み合わせで12年間の総額を計算
- 教育費シミュレーター — 幼稚園から大学までの教育費総額を進路別に計算
- 中学受験vs公立シミュレーター — 塾代込みで受験ルートを比較
- 塾・家庭教師費用シミュレーター — 通塾スタイル別の年間費用を計算
- 給食費シミュレーター — 給食費の年間負担を計算
- 大学学費シミュレーター — 国立/私立・自宅/下宿別の4年間総額を計算
- 教育資金シミュレーター — 目標額から毎月の積立額を逆算