ふるさと納税の仕組みを教えてください
ふるさと納税は、自分が選んだ自治体に寄附を行い、寄附額のうち2,000円を超える部分が所得税と住民税から控除される制度です。寄附金控除の特例として、通常の寄附金控除に加えて住民税の特例控除が適用されるため、実質2,000円の自己負担で返礼品を受け取ることができます。
ワンストップ特例と確定申告の違いは?
ワンストップ特例制度は、確定申告が不要な給与所得者が年間5自治体以内の寄附であれば、寄附先の自治体に申請書を送るだけで控除を受けられる制度です。この場合、所得税からの控除分は「申告特例控除」として翌年度の住民税から差し引かれます(地方税法附則5条の6)。確定申告の場合は、所得税からの還付と住民税の減額に分かれます。控除の合計額は原則同じで、このシミュレーターでも差は数十円程度です。ただし住宅ローン控除で所得税がほぼゼロになる年に確定申告すると、所得税分の還付が受けられず目減りすることがあります(例: 年収500万円・独身・住宅ローン控除20万円なら約5,600円の差)。
控除上限を超えて寄附するとどうなりますか?
控除上限額を超えた分は税金の控除対象にならず、超過分がそのまま自己負担となります。例えば上限額が5万円の方が7万円寄附した場合、自己負担は2,000円ではなく22,000円(超過2万円+自己負担2,000円)となります。上限額の範囲内で寄附するのがお得です。
いつまでに寄附すれば今年の控除に間に合いますか?
その年の1月1日から12月31日までに行った寄附が、その年の所得に対する控除の対象となります。12月31日までに寄附の決済が完了していれば間に合います。ワンストップ特例の申請書は翌年1月10日必着です。
控除されたお金はいつ、どのように戻ってきますか?
確定申告をした場合、所得税分は申告後の4〜5月頃に指定口座へ還付され、住民税分は翌年6月以降の毎月の住民税が約12ヶ月にわたって減額されます。ワンストップ特例の場合は所得税の還付はなく、全額が翌年6月〜の住民税からの減額として戻ります。いずれも振込ではなく「翌年の税負担が軽くなる」形が中心です。
控除されたかどうかを確認する方法は?
翌年6月頃に勤務先または自治体から届く「住民税決定通知書」の摘要欄・税額控除額を確認します。「寄附金税額控除」の欄に、寄附額から2,000円を引いた額に近い金額が記載されていれば正しく控除されています。確定申告した場合は、所得税の還付額も申告書の控えで確認できます。
住宅ローン控除と併用すると上限額は変わりますか?
併用できます。住民税の税額控除は「調整控除 → 住宅ローン控除 → 寄附金税額控除」の順に引くため、住宅ローン控除で住民税の残りが少ない場合は上限が下がります(練馬区の解説より)。ワンストップ特例なら所得税分も住民税から引かれるため影響は小さめですが、確定申告では所得税がすでにゼロだと所得税分の還付が受けられず、住民税側の住宅ローン控除枠(課税所得×5%)も縮むため目減りします。年収500万円・独身・住宅ローン控除20万円の例では、控除合計がワンストップ55,714円に対し確定申告50,070円でした。詳細設定に年間の住宅ローン控除額を入れると両方の控除額を表示します。
iDeCoや医療費控除と併用できますか?
はい、併用できます。ただしiDeCoの掛金や医療費控除は課税所得を下げるため、ふるさと納税の控除上限額も下がります。たとえば年収500万円・独身の方がiDeCoを月2.3万円(年27.6万円)拠出すると、上限額は57,715円から51,213円へ約6,500円下がります。詳細設定でiDeCo拠出額を入力すると反映できます。医療費控除は社会保険料の欄に上乗せして入力すると近い結果になります。
株式投資やFXの利益があると上限額は変わりますか?
上場株式の譲渡益や配当を「申告分離課税」で確定申告すると、その分の住民税所得割が増え、ふるさと納税の控除上限額も上がります。一方、源泉徴収ありの特定口座で申告しない場合は上限額に影響しません。利益が大きい年は上限が増えるため、シミュレーション結果より多く寄附できる可能性があります。
不動産所得や副業所得がある場合の注意点は?
給与以外に不動産所得・事業所得・副業所得(雑所得)がある場合、それらも住民税所得割の対象となるため、合算すると控除上限額は上がります。このシミュレーターは給与収入ベースの目安です。副収入が大きい方は、確定申告ベースの課税所得から正確に再計算するか、雇用形態を「自営業・フリーランス」に切り替えて概算してください(自営業モードは売上の70%を所得とし、国民年金と東京23区の国保料率で社会保険料を推計します。実際の金額が分かる場合は詳細設定の社会保険料を上書きしてください)。
手取り額しか分からなくても計算できますか?
控除上限額は「額面年収(源泉徴収票の支払金額)」をもとに計算します。手取りは社会保険料や税金を引いた後の金額のため、そのまま入力すると上限額を低く見積もってしまいます。会社員の場合、手取りの目安は額面の約75〜80%なので、手取り÷0.78でおおよその額面に換算してから入力してください。源泉徴収票が手元にあれば「支払金額」を使うのが最も正確です。
2026年は基礎控除が上がったのに、上限額が下がるのはなぜ?
上限額は住民税の所得割で決まりますが、住民税の基礎控除は43万円のまま変わっていません。一方、住民税特例分の割合を決める「判定額」からは、所得税の基礎控除のうち48万円を超える部分(2026年は最大56万円)が差し引かれます(地方税法37条の2第11項)。そのため判定上の所得税率が10%から5%に下がった人は、特例分の割合が79.79%から84.895%に上がり、同じ「所得割の20%」の枠に少ない寄附額で達する=上限額が下がります。年収500万円・独身の例では約61,300円(2025年分の制度)→57,715円です。なお、2027年中の寄附からは特例分に定額上限(道府県民税77.2万円・市町村民税115.8万円、合計193万円)も加わりますが、影響するのは給与収入1億円程度以上の人です(財務省「令和8年度税制改正の大綱」)。
大学生の子どもがいると上限額はどう変わりますか?
その年の12月31日時点で19〜22歳の子は特定扶養親族で、扶養控除が所得税63万円・住民税45万円と16〜18歳(38万円・33万円)より大きいため、上限額がさらに下がります。年収500万円・夫婦の場合、高校生1人なら40,989円、大学生1人なら36,631円です(国税庁 No.1180「扶養控除」)。上の「特定扶養親族」に人数を入れて計算してください。子の合計所得が62万円(給与のみなら年収136万円)を超える場合は対象外で、所得に応じた「特定親族特別控除」になります(本シミュレーターは未対応)。
所得の何割まで寄附できますか?(総所得金額等の40%・30%の上限)
控除の対象になる寄附額には、所得税は総所得金額等の40%(国税庁 No.1150「寄附金控除」)、住民税の基本分は総所得金額等の30%(総務省ふるさと納税ポータル「税金の控除について」)という上限があります。会社員なら先に「特例分が住民税所得割額の20%」の上限に達するため、このシミュレーターの控除上限額の範囲で寄附する限り、40%・30%の上限が問題になることはまずありません。
この計算の前提データはどこから?
2026年中の寄附(令和8年分所得税・令和9年度住民税)を前提に、次の一次資料で計算しています(確認日2026年10月28日)。特例分の計算・上限(調整控除後の所得割の20%)・人的控除差調整額は地方税法37条の2第11項(e-Gov法令検索)と練馬区「寄附金税額控除」・横浜市「税額控除(令和8年度課税以降)」、控除の3区分は総務省ふるさと納税ポータル、所得税の基礎控除(最大104万円)と給与所得控除(最低74万円)は国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」、住民税の給与所得控除74万円と基礎控除43万円据え置きは仙台市「令和9年度から適用される個人市県民税の税制改正」です。社会保険料は協会けんぽ令和8年度全国平均(健康保険9.90%・介護1.62%)・厚生年金18.3%・雇用保険・子ども・子育て支援金の本人負担分を、2026年の改定月で按分して推計しています(年収を月給12ヶ月+賞与4ヶ月に分け、厚生年金は標準報酬月額65万円・標準賞与額1回150万円、健康保険は月139万円・年度累計573万円の上限を適用。日本年金機構「厚生年金保険の保険料」・協会けんぽ「令和8年度保険料額表」)。実際の上限額は各種控除で変わるため、寄附前に源泉徴収票や年末調整の結果でご確認ください。
数字が実感と合わない場合は?
詳細設定から社会保険料・年齢(介護保険料)・iDeCo拠出額・住宅ローン控除を個別に入力できます。源泉徴収票の「社会保険料等の金額」を入れると精度が上がります。生命保険料控除・医療費控除なども住民税の課税所得を下げ、上限を数百〜数千円下げます。また、他サイトの早見表が2025年以前の基礎控除(48万円)のままだと、年収400〜600万円台で上限が高めに出ることがあります。それでも数字に違和感がある場合はお問い合わせください。