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「家飲みなんて大した額じゃない」34歳ITエンジニアが1年分の家計簿を集計したら、酒代だけで20万円を超えていた【ケーススタディ】

東京都杉並区で一人暮らしをする34歳・ITエンジニア(年収480万円・手取り約375万円)の山本さん(仮名)が家計簿アプリの「お酒」タグを1年分集計すると201,360円——総務省家計調査の2人以上世帯平均(家飲みのみ月3,500〜4,000円)と比べて単身なのに約3.5倍だった。コンビニ価格・クラフトビール志向という原因を特定し、平日の酒を第三のビールに、週末のクラフトビールを月2回に絞り、外飲みを2ヶ月に1回に減らす3ヶ月の実験を実施。結果は年125,200円まで圧縮でき、浮いた76,160円を新NISAで10年運用した場合の試算まで、家計簿の実数で追う。

「家飲みなんて、そんなにお金かかってないですよ」——そう言っていた山本さん(仮名・34歳・IT企業でシステムエンジニア・年収480万円・手取り約375万円)は、東京都杉並区の1Kで一人暮らし。週3日はテレワークで、仕事終わりの一杯が唯一の楽しみだと話していた。

ところが2026年の年始、家計簿アプリの「使いすぎ通知」に「お酒」カテゴリが表示されているのを見て、初めて1年分をさかのぼって集計してみた。出てきた数字は201,360円。月に直すと16,780円で、手取りの約5.4%が酒代に消えていた計算になる。

集計してわかった内訳

家計簿アプリのレシート読み取り機能で1年分(2025年)を集計したところ、支出は大きく3つに分かれていた。

区分頻度内容年間費用
平日の家飲み260日(週5日)コンビニで缶チューハイ350ml×2本(1本158円)82,160円
週末の家飲み104日(週2日)クラフトビール500ml缶×2本(1本400円)83,200円
気分転換の外飲み月1回(年12回)会社帰りの1人飲み・1回3,000円想定36,000円
合計201,360円

計算式にするとこうなる。

```
年間酒代 = (平日単価 × 260日) + (週末単価 × 104日) + (外飲み単価 × 12回)
= (316円 × 260) + (800円 × 104) + (3,000円 × 12)
= 82,160円 + 83,200円 + 36,000円
= 201,360円
```

平日はコンビニ、週末はクラフトビール——「安いものを選んでいるつもり」だったが、実際にはどちらも単価の高い選択だった。

総務省の平均と比べるとどうか

お酒代(晩酌代)の平均は月3,500〜4,000円(総務省「家計調査」2024年・2人以上世帯・家飲みのみ)という数字を知っていた山本さんは、月16,780円という自分の金額を見て最初は「世帯平均の4倍以上?さすがにおかしい」と思ったという。

ただし、この平均は「2人以上世帯」の合計額であり、単身世帯の1人あたり支出とは前提が違う。外飲み分の月3,000円(年36,000円)を除いた家飲みのみの金額は、次のようになる。

月額年間
総務省平均(2人以上世帯・家飲みのみ)3,500〜4,000円42,000〜48,000円
山本さんの家飲みのみ13,780円165,360円
倍率約3.4〜3.9倍

世帯平均は複数人での消費額であることを差し引いても、単身での家飲みだけで平均の3倍を超えていた。原因は総量ではなく単価にあった——コンビニの缶チューハイ(158円/本)はスーパー価格(約110〜130円/本)より20〜30%高く、クラフトビール(400円/本)はビール系飲料の中でも上位価格帯に入る。

なぜ高くついていたのか

家計簿を1年分見返した山本さんが気づいた原因は2つだった。

  1. 「疲れているから近くで買う」がコンビニ価格を固定化していた:駅前のスーパーなら缶チューハイ1本110円台で買えるが、テレワーク終わりに自宅から一番近いコンビニで158円のまま買い続けていた
  2. 「週末くらいは」がクラフトビールを習慣化していた:もともと月1〜2回のご褒美だったはずが、いつの間にか毎週末の定番になっていた

どちらも「1回あたりの差額は小さい」ため気づきにくいが、年間260日・104日という頻度に掛け算すると大きな差になる典型例だった。

3ヶ月の見直し実験

2026年1月から3月にかけて、以下の3つだけを変えて生活してみた。

  • 平日はコンビニの缶チューハイから、ネット通販でケース買いした第三のビールに切り替え(1本約120円・2本/日)
  • 週末のクラフトビールは月2回(年24回・1回2本800円)までに絞り、残りの週末はスーパーの発泡酒2本(1日320円)に置き換え
  • 「気分転換の外飲み」は月1回から2ヶ月に1回(年6回)に減らし、代わりに休肝日を週2日設定

3ヶ月間の実績を年換算した結果が以下の表だ。

区分見直し前(年換算)見直し後(年換算)差額
平日の家飲み82,160円62,400円-19,760円
週末の家飲み83,200円44,800円(24回×800円+80日×320円)-38,400円
外飲み36,000円18,000円-18,000円
合計201,360円125,200円-76,160円

年間76,160円、率にして約38%の圧縮だった。禁酒はしていない。頻度と単価を見直しただけで、体感としては「我慢した」感覚はほとんどないという。

浮いた76,160円を運用したら

山本さんが次に気になったのは、「この浮いた分を毎年NISAに積み立てたらどうなるか」だった。年利3%で10年間積み立てた場合の将来値は、積立年金の将来価値の式で計算できる。

```
将来価値 = 年間積立額 × {(1 + 利率)^年数 - 1} ÷ 利率
= 76,160円 × {(1.03)^10 - 1} ÷ 0.03
= 76,160円 × 11.46
≈ 872,800円
```

10年間で積立元本76.2万円が約87万円に育つ計算になる。酒代を減らすだけで、10年後には旅行や住宅頭金の足しになる金額が積み上がる、という気づきが今回の見直しの一番のモチベーションになったそうだ。実際の運用条件でのシミュレーションは新NISA運用シミュレーターで確認できる。

それでも全部はやめない理由

山本さんは「休肝日を作ってもいいから、週末のご褒美は完全にはなくさない」と決めている。厚生労働省は純アルコール量で男性40g/日以上を「多量飲酒」の目安としており、休肝日を設けること自体は健康面でも推奨されている。無理に0円を目指すのではなく、「頻度と単価のどちらかを下げれば、我慢の少ない節約になる」というのが1年間の記録から得た結論だった。

よくある質問(FAQ)

この記事の数字の前提データはどこから?

家庭の缶チューハイ・ビール系飲料の単価は一般的なコンビニ・スーパー・ネット通販の実勢価格を参考にした目安です。世帯平均との比較は総務省「家計調査」(2024年)の2人以上世帯・酒類支出データに基づいています。運用試算の年利3%は一例であり、実際の運用成果を保証するものではありません。

単身世帯と2人以上世帯の平均を比べるのはおかしくない?

総務省の統計は世帯単位の集計のため、単身世帯の1人あたり支出と単純比較するのは本来注意が必要です。この記事では「2人以上世帯の家飲み平均」と「単身者本人の家飲み実績」を比較していますが、狙いは正確な倍率の算出ではなく、「自分の支出感覚がどのくらいズレているか」を確認する目安として使っています。

数字が自分の実感と合わない場合は?

購入場所(コンビニ・スーパー・ネット通販)、お酒の種類、飲む頻度によって年間コストは大きく変わります。お酒の年間コストシミュレーターにご自身の条件を入力すると、より実態に近い金額が確認できます。

コンビニとスーパー、ネット通販の価格差はどのくらい?

一般的に缶チューハイ・ビール系飲料はコンビニがスーパーより20〜30%高く、ネット通販のケース買いはさらにスーパーより10〜15%安くなる傾向があります。本数を絞ってでもまとめ買いに切り替えると、頻度を変えずに単価だけで年間数万円の差が出ることがあります。

休肝日を増やすとどんなメリットがある?

厚生労働省は休肝日を設けることで肝機能の回復・睡眠の質向上が期待できるとしています。今回のケースでは休肝日を週2日設定したことで、金銭的な節約と同時に体調面の変化も感じられたとのことです。

ほかの支出でも同じような見直しができる?

同じ「頻度×単価」の考え方は、コーヒー代おやつ・間食趣味の年間費用など、日常的に繰り返す支出全般に応用できます。1回あたりの金額が小さい支出ほど、年間の頻度を掛け算して初めて本当のコストが見えてきます。

まとめ:見直し前後の家計インパクト

見直し前見直し後
年間酒代201,360円125,200円
手取りに対する割合5.4%3.3%
10年間NISA運用した場合の差額分の将来価値約87万円

「家飲みなんて大した額じゃない」という感覚と、実際の集計結果の間には約20万円の差があった。頻度の多い支出ほど、1回あたりの金額ではなく年間の合計で見る価値がある。

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