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飲み会に行かない生活、1年続けたら年16.8万円浮いた——27歳営業職が家計簿で検算した「飲みの本当のコスト」と、それでも歓送迎会には出る理由【ケーススタディ】

会社の飲みに月3回付き合っていた27歳・メーカー営業の佐伯さん(仮名)の年間飲み会支出は、二次会・タクシー・締めのラーメンまで含めて24.8万円——手取りの7.3%だった。「月1回ルール」に切り替えて浮いたのは年16.8万円と約70時間。1次会だけの表面金額では見えない付随コストの内訳、全部やめずに残した飲み会の選別基準、浮いた月1.4万円を積み立てた場合の10年後まで、実際の家計簿ベースで検算する。

「飲みに行かなかったら、年間いくら浮くんだろう」

佐伯さん(27歳・仮名)がそう思ったのは、2025年の年末、忘年会シーズンの真っ只中だった。東京都内のメーカーで営業職3年目。埼玉寄りの郊外で一人暮らし、手取りは月24万円。誘われた飲みは断らない主義で3年やってきたが、12月だけで飲みに5回行き、財布から4万円近く消えたのを見て、初めて家計簿アプリの「交際費」タブを1年分さかのぼった。

出てきた数字が、年24万7,600円。ボーナスを含めた年間の手取り約340万円に対して7.3%が飲み会に消えていた。

家計簿から出てきた「飲みの本当のコスト」

佐伯さんの2025年の実績を分解すると、こうなっていた。

項目回数・単価年間金額
1次会(会社関係の飲み)年36回 × 平均4,800円172,800円
2次会年14回 × 平均2,600円36,400円
締めのラーメン・帰り道のコンビニ年20回 × 平均900円18,000円
終電を逃したタクシー年6回 × 平均3,400円20,400円
合計247,600円

気づいたのは、1次会の会費だけ数えていると3割を見落とすということだった。2次会・締め・タクシーの付随コストが年74,800円。1回あたりに均すと、「4,800円の飲み会」の実際の単価は約6,900円になっていた。飲み会費用シミュレーターの想定でも1次会単価は4,500円前後だが、佐伯さんのケースはそこに付随コストが1.4倍で乗る構造だ。

時間も計算した。1次会2.5時間×36回+2次会1.5時間×14回で年約111時間。移動を入れれば5日分の勤務時間に相当する。

「全部断る」ではなく「月1回ルール」にした

年明けから佐伯さんが導入したのは、ゼロにする宣言ではなく月1回ルールだった。理由は単純で、営業職として社内の情報が入らなくなるのは避けたかったし、歓送迎会を欠席して角が立つのも本意ではなかったからだ。

ルールはこう決めた。

  • 定例の「なんとなくの飲み」は月1回まで。それ以外は「今日は帰ります」と即答する(保留にすると押し切られる)
  • 歓送迎会・部の公式行事は出る。ここはケチらない
  • 2次会は原則行かない。例外は年に数回まで
  • 終電の30分前に店を出る。タクシー帰りをなくすのが最優先

2026年1月から6月までの実績を年換算すると、支出はこう変わった。

項目切り替え後(年換算)金額
1次会(月1回+歓送迎会2回)年14回 × 4,800円67,200円
2次会年2回 × 2,600円5,200円
締め・コンビニ年4回 × 900円3,600円
タクシー年1回3,400円
合計79,400円

差額は年168,200円、月あたり約14,000円。拘束時間も年約38時間まで減り、約70時間が手元に戻った計算になる。

3つの選択肢を並べるとこうなる。

パターン年間支出5年累計失うもの
全部付き合う(2025年の佐伯さん)24.8万円124万円お金と年111時間
月1回ルール(現在)7.9万円39.7万円ほぼなし
完全ゼロ0円0円社内の情報・歓送迎会での立場

佐伯さんが完全ゼロを選ばなかったのは、金額の問題ではない。「行かない人」ではなく「来るときは来る人」でいる方が、断るコストが下がるからだ。月1回顔を出しているだけで、残り3回を断っても何も言われなくなった——これは1月に踏み切ってみて分かったことだった。

浮いた月1.4万円の行き先を決める

節約は「浮かせて終わり」だと生活費に溶ける。佐伯さんは差額とほぼ同額の月14,000円を新NISAのつみたて投資枠に自動積立で回した。

年利5%で運用できた場合の10年後を計算式で確かめると:

```
月14,000円 × 120ヶ月の積立元本 = 168万円
年利5%(月次複利)での10年後評価額 ≈ 14,000円 × 155.28 ≈ 217万円
```

元本168万円に対して運用益は約49万円。「飲みに行かない」という選択を10年続けた場合の値札は、約217万円という見立てになる。もちろん5%は確約されないが、条件を変えた試算は新NISA運用シミュレーターで数分でできる。積立の目標額から逆算したい人は貯金目標達成シミュレーターが使いやすい。

なお佐伯さんは家飲みまで我慢はしていない。週2本の缶ビールは続けており、これは年約3万円。外飲みと家飲みの単価差はお酒の年間コストシミュレーターで種類別に確かめられるが、コストの主犯は「酒そのもの」ではなく外で飲む場代と付随支出だった、というのが1年分の家計簿の結論だ。

行く価値のある飲み会を見分ける5つの基準

佐伯さんが半年運用して固まった判断基準は、次の5つだった。

  1. 主賓がいるか — 歓送迎会・昇進祝いは出る。「誰のための会か」が明確な飲みは費用対効果が高い
  2. 初対面の人がいるか — 他部署・取引先と初めて話せる場は営業職には実質的な投資
  3. 翌日に予定があるか — 翌朝のパフォーマンス低下まで含めると、金曜以外の2次会はコストが跳ね上がる
  4. 「なんとなく」で開かれていないか — 目的のない定例飲みが、家計簿上は最も単価が高かった(回数が多いため)
  5. 自分が幹事側か — 幹事を引き受ける会は出る。店とコースを選べる立場は、単価コントロールの権限でもある

同じ構造は飲み会以外にもある。毎日のコンビニコーヒーやカフェ代も「1回数百円×高頻度」という点で飲み会の縮小版だ。気になる人はコーヒー代節約シミュレーターで年額に換算してみると、飲み会の家計簿を開いたときと同じ種類の驚きがあるはずだ。

この記事の数字について

佐伯さんの単価・回数は本人の家計簿アプリの実績値(2025年1月〜2026年6月)を年換算したもので、個人が特定されないよう属性を一部変更している。手取り比率の参考値として、国税庁「民間給与実態統計調査」(令和5年分)の平均給与は460万円、20代後半では概ね390万円前後であり、佐伯さんの額面年収は同世代の平均的な水準にあたる。積立の複利計算は月次複利・利回り一定の単純化モデルで、税金・手数料は考慮していない。

飲み会の頻度別・年代別の相場観をまず知りたい人は、姉妹記事の早見表よりも先に、自分の回数と単価を飲み会費用シミュレーターに入れてみてほしい。年間いくら浮くかは、平均値ではなくあなたの家計簿が答えを持っている。

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