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窓の断熱補助金、予約の締切は11月16日・工事完了と申請は12月31日まで——戸建て9窓に内窓を付けると補助はSグレード30.6万円、Pグレード51.8万円。それでも光熱費だけで元を取るには約20年かかる【先進的窓リノベ2026】

先進的窓リノベ2026事業は、交付申請の予約が2026年11月16日まで、工事完了後の交付申請が12月31日まで(いずれも予算上限に達した時点で終了)。1戸の上限は2025年の200万円から100万円に下がり、内窓のAグレードは対象外になった。埼玉県の木造戸建て(掃き出し窓2・腰窓4・小窓3)を例に、内窓の補助額を公式単価で数え、見積もり例・光熱費の削減額・回収年数まで計算。11月に間に合わない人が今冬できる断熱シート・カーテン・簡易内窓との比較と、残り約70日の段取りをまとめた。

🪟この記事の計算を自分の条件で窓断熱リフォーム 費用対効果試算する →

11月16日まで残り27日、12月31日まで残り72日。

環境省の「先進的窓リノベ2026事業」は、この2つの日付で終わる。11月16日は交付申請の「予約」の締切、12月31日は工事を終えて交付申請を出す締切だ。どちらも「予算上限に達した時点で終了」とされている。

内窓1か所の工事自体は1時間前後で終わる。ただ、問い合わせ→現地調査→見積もり→契約→製品の発注・納品→工事→申請、と順番に進むので、10月下旬に動き始めても余裕はそれほどない。この記事では、補助額を自分で数える方法と、それが「元の取れる工事」なのかを数字で確かめる。

2026年の制度、2025年から変わった3点

まず前提として、2026年の窓リノベは前年より条件が絞られている。

項目2025年事業2026年事業
1戸あたりの上限(住宅)200万円100万円
内窓のAグレード補助対象対象外(P・Sのみ)
予算—1,125億円(令和7年度補正予算)
対象工事—2025年11月28日以降に着手したもの
1申請の下限—5万円以上

予算の消化率は、2026年10月6日時点で約27%と報じられている。夏に11%だったことを考えるとペースは上がっているが、11月16日より前に予算切れになる可能性は高くない。今年に限っては「予算切れ」より「日付切れ」のほうが現実的なリスクだ。

もう1点、申請は施工した登録事業者が代理で行う。施主が自分で申請することはできないので、「申請までやってくれる業者か」を最初に確認する必要がある。

補助額は「窓の数×サイズ×性能」で決まる

補助額は工事費の何%という形ではなく、窓1か所ごとの定額の合計だ。戸建て住宅・低層集合住宅(3階建て以下)の内窓の単価は次のとおり。

内窓の性能特大(4.0㎡以上)大(2.8〜4.0㎡)中(1.6〜2.8㎡)小(0.2〜1.6㎡)
Pグレード140,000円89,000円58,000円36,000円
Sグレード76,000円52,000円34,000円22,000円

サイズは窓の面積で決まる。目安として、リビングの掃き出し窓(幅1.7m×高さ2.0m前後、約3.4㎡)は「大」、腰窓(幅1.7m×高さ1.2m前後、約2.0㎡)は「中」、トイレや浴室の小窓(約0.7㎡)は「小」に入ることが多い。

PとSの違いは、ざっくり言えばガラスの性能だ。Sは一般的なLow-E複層ガラス、Pはガス入りのLow-E複層ガラスやトリプルガラスなど、より断熱性能の高い組み合わせが該当する。どの製品がどのグレードかは、事業の公式サイトの製品検索で型番から確認できる。

なお、4階建て以上のマンションは単価表が別になっている。マンションの人は自分の建物の区分の表を見る必要がある。

例:埼玉県の木造2階建て、9窓に内窓を付けると

築25年・アルミサッシ・単板ガラスの戸建て(4人家族)を例に計算してみる。窓の内訳は掃き出し窓2か所、腰窓4か所、小窓3か所。

Sグレードの補助額

  • 掃き出し窓(大)52,000円 × 2 = 104,000円
  • 腰窓(中)34,000円 × 4 = 136,000円
  • 小窓(小)22,000円 × 3 = 66,000円
  • 合計 306,000円

Pグレードの補助額

  • 掃き出し窓(大)89,000円 × 2 = 178,000円
  • 腰窓(中)58,000円 × 4 = 232,000円
  • 小窓(小)36,000円 × 3 = 108,000円
  • 合計 518,000円

次に工事費。内窓の価格は製品・サイズ・地域・業者でかなり幅があるので、ここでは見積もり例として次の金額を置く(実際は必ず相見積もりで確認してほしい)。

窓Sグレードの見積もり例Pグレードの見積もり例
掃き出し窓 ×213万円 × 2 = 26万円19万円 × 2 = 38万円
腰窓 ×47万円 × 4 = 28万円10.5万円 × 4 = 42万円
小窓 ×34万円 × 3 = 12万円6万円 × 3 = 18万円
工事費合計66万円98万円
補助額−30.6万円−51.8万円
実質負担35.4万円46.2万円
補助でカバーされる割合約46%約53%

Pグレードは工事費が32万円高いが、補助も21.2万円多いので、実質負担の差は10.8万円まで縮む。「どうせなら上のグレードを」と考える人にとって、2026年の単価はPを後押しする設計になっている。

光熱費だけで元を取ると何年か

この家の冷暖房費を、冬(12〜3月)が月1.5万円、夏(7〜9月)が月8,000円とする。内窓の削減率は、当サイトの窓断熱リフォームの費用対効果シミュレーターの想定(内窓で暖房費約30%・冷房費約15%減)を参考に、Sは暖房25%、Pは暖房30%と控えめに置く。

```
Sグレード:1.5万円×4か月×25% + 0.8万円×3か月×15% = 1.5万円+0.36万円 = 年1.86万円
Pグレード:1.5万円×4か月×30% + 0.8万円×3か月×15% = 1.8万円+0.36万円 = 年2.16万円

回収年数(S)= 35.4万円 ÷ 1.86万円 ≒ 19年
回収年数(P)= 46.2万円 ÷ 2.16万円 ≒ 21年
補助なしの場合(S)= 66万円 ÷ 1.86万円 ≒ 35年
```

正直に言えば、光熱費の削減だけで見れば「20年がかりの投資」だ。補助金で回収期間はほぼ半分になるが、それでも短くはない。

それでも内窓を選ぶ人が多いのは、お金以外の効果が大きいからだ。窓際の冷気(コールドドラフト)が減り、結露が減ってカビ取りやカーテンの買い替えが減り、外の音も小さくなる。脱衣所やトイレの小窓は、冬の温度差による体への負担を減らす意味もある。光熱費は「おまけ」くらいに考えて、体感の改善に30〜50万円払う価値があるかで決めると判断しやすい。

自分の家の冷暖房費で計算し直したい人は、暖房器具のコスト比較で暖房費の月額を出してから、窓断熱シミュレーターに入れるとよい。シミュレーター側では補助金のスイッチを切って工事費だけで計算し、上の単価表で数えた補助額を自分で差し引くと、2026年の制度に沿った実質負担になる。

残り72日の段取り

10月20日から動く場合の、無理のないスケジュール例。

  1. 10月下旬:登録事業者に問い合わせ・現地調査(窓の採寸、どの窓をやるかの相談)
  2. 11月上旬:見積もり比較・契約(2〜3社。補助額の内訳と「申請まで代行するか」を確認)
  3. 11月16日まで:事業者が予約を申請(予約は任意だが、予算枠を押さえられる)
  4. 11月〜12月上旬:製品の発注・納品(メーカーや色・サイズで数週間かかることがある)
  5. 12月中旬まで:工事(9窓でも1日で終わることが多い)
  6. 12月31日まで:事業者が交付申請

予約は任意なので、11月16日を過ぎても「12月31日までに工事を終えて申請する」ことはできる。ただし12月は工事が年末に集中し、事業者側の申請作業も詰まる。実務的には11月中に契約まで済ませるのが安全ラインだ。

2027年に同じ規模の補助があるかは、10月20日時点では分からない。例年、後継事業は秋〜冬の補正予算で決まるが、2025年→2026年のように上限や対象が縮むこともある。「来年やればいい」と思っている人は、来年の条件が今年より良い保証はない点だけ押さえておきたい。

間に合わない・そこまで払えない人の今冬の選択肢

工事の段取りが組めない人、賃貸で内窓を付けられない人は、補助金なしでできる対策になる。

対策9窓の費用目安寿命補助金向いている人
断熱シート(プチプチ型)約1万円1〜2冬対象外今週から結露と冷気を減らしたい
断熱カーテン+裾の長いカーテン約5〜10万円5年以上対象外賃貸、掃き出し窓の冷気が気になる
簡易内窓(ポリカ板+レールのDIY)約5〜8万円数年対象外DIYが苦にならない、賃貸でも原状回復できる
内窓(登録事業者の施工)66〜98万円(補助で35〜46万円)数十年対象持ち家で、今年中に工事できる
外窓交換(カバー工法)内窓より高い数十年対象(Aグレードも可)窓を2重にしたくない、サッシ自体が古い

費用目安はホームセンター・通販の一般的な価格帯から置いた概算だ。DIYの対策は補助の対象にならないが、そのぶん今日から始められる。迷ったら「冷気が一番気になる窓1〜2か所」から試すと失敗が少ない。

選び方を一本道にすると、こうなる。

```
持ち家?
├─ いいえ → 断熱シート・カーテン・簡易内窓(補助なし)
└─ はい → 11月中に契約まで進められる?
├─ いいえ → 今冬はシート・カーテンでしのぎ、来年度の制度を待つ
└─ はい → 補助額が5万円以上になる?
├─ いいえ(小窓1〜2か所だけ等)→ 窓を足すか、DIYで済ませる
└─ はい → 2〜3社で見積もり → P/Sの実質負担差を比べて契約
```

5万円の下限には注意したい。小窓1か所(Sで22,000円)だけでは申請できない。掃き出し窓1か所(Sで52,000円)なら単独でも下限を超える。

よくある質問

Q. 自治体の補助と併用できますか?
国の補助と同じ窓に重ねられるかは、自治体の制度ごとに決まっている。東京都のように独自の省エネ改修補助を持つ自治体もあるので、契約前に住んでいる市区町村のサイトを確認しておきたい。窓以外の断熱やエコ設備の補助の全体像はリフォーム補助金シミュレーターで整理できる。

Q. マンションでも内窓を付けられますか?
内窓はサッシの内側に付けるので、専有部分の工事として管理組合に認められることが多い。外窓(サッシ)は共用部分なので個人では交換できない。4階建て以上は補助の単価表が戸建てと違う点にも注意。

Q. この計算の前提データはどこから?
補助の期限・上限・下限は環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイトの事業概要、単価は同事業の補助額表(戸建住宅・低層集合住宅)をもとにしている。工事費は見積もり例として置いた仮定値、冷暖房費の削減率は当サイトのシミュレーターの想定より控えめに置いた値だ。予算消化率は報道ベースの概算。

Q. 数字が実感と合わない場合は?
冷暖房費が月1.5万円より多い家(寒冷地、灯油ストーブ中心など)は、回収年数が短くなる。逆にエアコン1台で過ごす家は長くなる。前提がずれていると感じたら、各シミュレーターのページ下部から計算結果の報告を送ってもらえると、前提の見直しに使わせてもらう。

今週やることリスト

  • [ ] 家の窓を数えて、掃き出し・腰窓・小窓に分ける(メジャーで幅×高さを測ると区分が分かる)
  • [ ] 上の単価表で、S・Pそれぞれの補助額を数える(5万円の下限を超えるか)
  • [ ] 公式サイトで登録事業者を探し、2〜3社に現地調査を依頼する
  • [ ] 見積もりでは「補助額の内訳」「予約・申請を代行するか」「工事予定日」を必ず聞く
  • [ ] 工事が年内に間に合わない窓は、断熱シートかカーテンで今冬をしのぐ
  • [ ] 冬の暖房費を下げる別の手(エアコンの設定・使い方)はエアコン電気代シミュレーターで確認する

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  • 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイト 事業概要(交付申請の予約:遅くとも2026年11月16日まで、交付申請:遅くとも2026年12月31日まで、住宅1戸あたり上限100万円、1申請5万円以上、2025年11月28日以降の着手が対象)
  • 同事業 補助額表(戸建住宅・低層集合住宅の内窓設置 P・Sグレード、サイズ区分の面積定義)
  • 補助金ポータル「先進的窓リノベ2026事業はいつまで?」(予算消化率 約27%、2026年10月6日時点)

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