育休中の給料・収入は手取りの約8割|月給30万で月20.1万円、夫婦で取れば28日間は手取り10割【2026年】
育休中は給料の代わりに育児休業給付金が出ます。最初の6ヶ月は賃金の67%(月給30万なら月20.1万円)で、社会保険料免除・非課税のため手取りの約8割、7ヶ月目以降は50%で約6割。2025年4月新設の出生後休業支援給付金(両親が14日以上取得)で28日間は80%=手取り10割相当。2026年8月改定の上限額(月33.2万円)と月給別早見表、住民税・副業ルールまで解説。
育休中の収入(給料の代わりの育児休業給付金)は、最初の6ヶ月が休業前賃金の67%、7ヶ月目以降が50%です。 給付金は非課税で社会保険料も免除されるため、手取りで比べると67%期間は働いていた時の約8割(月給30万円なら給付金は月20.1万円、普段の手取り約23.9万円の84%)、50%期間は約6割になります。さらに2025年4月からは、両親がそれぞれ14日以上育休を取ると「出生後休業支援給付金」13%が上乗せされ、最大28日間は80%=手取りほぼ10割になります。
| 月給(額面) | 1〜6ヶ月目(67%) | 7ヶ月目〜(50%) | 夫婦取得の28日間(80%) |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 月134,000円 | 月100,000円 | 月160,000円相当 |
| 30万円 | 月201,000円 | 月150,000円 | 月240,000円相当 |
| 40万円 | 月268,000円 | 月200,000円 | 月320,000円相当 |
| 49.62万円以上 | 月332,454円(上限) | 月248,100円(上限) | 上限あり |
※ 2026年8月1日改定の支給上限額(厚生労働省)で計算。月給は残業代・手当込み、賞与は含みません。
自分の月給・育休期間で計算したい方は育休中の収入シミュレーターで、給付金の月額・総額と社会保険料の免除額を一度に確認できます。
育休中の給料は月給別にいくら?(早見表)
育休中は会社からの給料は原則ゼロになり、代わりに雇用保険から育児休業給付金が2ヶ月ごとにまとめて振り込まれます。月給別の給付額と、働いていた時の手取り(ボーナスなし・30歳単身で試算)との比較は次のとおりです。
| 月給(額面) | 働いていた時の手取り | 給付金(67%) | 手取り比 | 給付金(50%) | 手取り比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 約161,800円 | 134,000円 | 約83% | 100,000円 | 約62% |
| 25万円 | 約200,200円 | 167,500円 | 約84% | 125,000円 | 約62% |
| 30万円 | 約238,700円 | 201,000円 | 約84% | 150,000円 | 約63% |
| 35万円 | 約276,400円 | 234,500円 | 約85% | 175,000円 | 約63% |
| 40万円 | 約313,000円 | 268,000円 | 約86% | 200,000円 | 約64% |
| 45万円 | 約349,000円 | 301,500円 | 約86% | 225,000円 | 約64% |
| 50万円 | 約385,000円 | 332,454円(上限) | 約86% | 248,100円(上限) | 約64% |
※ 手取りは健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税・住民税を差し引いた額(手取り計算シミュレーターと同じ計算方法)。
ただし、住民税は前年の所得にかかるため育休中も払い続けます。月給30万円なら住民税は月約1.3万円で、これを給付金から払うと67%期間の実質は手取りの約79%、50%期間は約58%です。「育休中の手取りは8割」という目安は、住民税を払った後でもおおむね当てはまります。
育児休業給付金はどう計算する?
基本の計算式
```
休業開始時賃金日額 = 育休開始前6ヶ月の賃金総額(賞与を除く) ÷ 180
1ヶ月(30日)の給付額 = 賃金日額 × 30日 × 67%(181日目以降は50%)
```
たとえば月給30万円が6ヶ月続いていれば、賃金日額は180万円÷180=10,000円。67%期間は10,000円×30日×67%=月201,000円、50%期間は月150,000円です。1年間(6ヶ月+6ヶ月)取ると給付金の合計は約210.6万円になります。
上限額と下限額はいくら?(2026年8月1日改定)
上限・下限は毎月勤労統計の平均給与に連動して毎年8月1日に改定されます。2026年8月1日からの額は次のとおりです。
| 項目 | 2025年8月〜 | 2026年8月〜 |
|---|---|---|
| 賃金月額の上限 | 483,300円 | 496,200円 |
| 賃金月額の下限 | 90,420円 | 96,090円 |
| 給付金の上限(67%) | 323,811円 | 332,454円 |
| 給付金の上限(50%) | 241,650円 | 248,100円 |
| 出生時育児休業給付金の上限(28日・67%) | 302,223円 | 310,290円 |
| 出生後休業支援給付金の上限(28日・13%) | 58,640円 | 60,205円 |
月給(残業代込み)が約49.6万円を超える人は給付金が上限で頭打ちになり、67%・50%より低い割合になります。逆に月給が9.6万円未満の人は下限額(67%で月64,380円)で計算されます。
「手取り10割」になる出生後休業支援給付金とは?
2025年4月に新設された出生後休業支援給付金は、子どもが生まれた直後に夫婦そろって育休を取った場合に、育児休業給付金(67%)に13%を最大28日間上乗せする制度です。合計80%は、社会保険料免除・非課税を考えると手取りでほぼ10割にあたります(月給30万円なら手取り約23.9万円に対して80%は月24万円相当)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象期間 | 父:子の出生後8週間以内/母:産後休業後8週間以内 |
| 取得要件 | 本人と配偶者がそれぞれ通算14日以上の育休を取る |
| 配偶者要件が不要なケース | 配偶者が専業主婦(夫)・自営業・ひとり親・配偶者が産後休業中 など |
| 上乗せ率 | 休業開始時賃金日額の13% |
| 支給日数 | 最大28日(上限60,205円) |
母親は産後休業(出産手当金の対象期間)の後に育休が始まるため、「産後休業後8週間以内」に14日以上の育休を取れば対象です。父親が産後パパ育休を14日以上取れば、夫婦ともに上乗せを受けられます。
育休中に免除されるもの・払うものは?
社会保険料は本人・会社とも免除
育休中は健康保険料(子ども・子育て支援金を含む)・厚生年金保険料が本人分・会社分とも免除されます。2022年10月からは「月末時点で育休中」または「同じ月の中で14日以上育休」のどちらかで、その月の保険料が免除されます。賞与の保険料は1ヶ月を超える育休を取った場合のみ免除です。
| 項目(月給30万円・40歳未満) | 本人負担の月額免除額 |
|---|---|
| 健康保険料(協会けんぽ全国平均9.90%の折半) | 約14,850円 |
| 子ども・子育て支援金(0.23%の折半、2026年4月分〜) | 約345円 |
| 厚生年金保険料(18.3%の折半) | 27,450円 |
| 合計 | 約42,645円 |
40〜64歳はこれに介護保険料(1.62%の折半=月約4,860円)も加わります。免除期間も保険料を納めたものとして扱われるため、将来の年金は減りません。
所得税はかからない
育児休業給付金は非課税なので、所得税・住民税の計算に含まれず、雇用保険料も引かれません。
住民税は払い続ける
住民税は前年の所得に対してかかるため、育休1年目は休業前と同じ額がかかります。給料が出ない期間は、会社が立て替えて復職後の給与・賞与から精算するか、自分で納付書払い(普通徴収)に切り替えるのが一般的です。2年目以降は所得が減った分だけ住民税も下がります。住民税の金額は住民税シミュレーターで確認できます。
産後パパ育休(出生時育児休業)はいくらもらえる?
2022年10月に始まった産後パパ育休は、子の出生後8週間以内に最大4週間(28日)取れる育休で、通常の育休とは別枠です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取得可能期間 | 出生後8週間以内 |
| 最大日数 | 4週間(28日) |
| 分割 | 2回まで分割可能 |
| 給付率 | 67%(14日以上なら出生後休業支援給付金13%も上乗せ) |
| 支給上限 | 310,290円(28日分・2026年8月〜) |
| 就業 | 労使協定があれば28日取得で10日(超える場合80時間)以内まで可 |
月給30万円の父親が28日取ると、出生時育児休業給付金は10,000円×28日×67%=187,600円、出生後休業支援給付金が10,000円×28日×13%=36,400円で、合計224,000円(賃金の80%)です。
育休中にバイト・副業をしても給付金はもらえる?
育休中の就業は「一時的・臨時的」なものに限られ、1ヶ月の就業が10日以下(10日を超える場合は80時間以下)であれば給付の対象になります。そのうえで、支払われた賃金の額によって給付金が調整されます。
| 支払われた賃金(休業開始時の賃金月額に対して) | 給付金への影響 |
|---|---|
| 13%以下(181日目以降は30%以下) | 全額支給 |
| 13%超〜80%未満(同30%超〜80%未満) | 賃金+給付金が80%を超える分だけ減額 |
| 80%以上 | その月は不支給 |
月給30万円の人なら、67%期間に育休中のバイト代が月3.9万円以下なら給付金は満額、24万円以上だとゼロになります。
育休で家計が苦しくならないコツは?
- 夫婦で14日以上ずつ取る — 出生後休業支援給付金で28日間は手取り10割相当になる
- 最初の振込まで2〜3ヶ月かかる前提で生活費を用意する — 給付金は2ヶ月ごとの後払い
- 住民税の支払い方法を会社と決めておく — 1年目は前年所得ベースで月1〜2万円が続く
- 児童手当を申請する — 2024年10月から所得制限なしで0〜3歳未満は月15,000円、高校生年代まで支給(児童手当シミュレーターで総額を確認)
- 出産育児一時金を確認する — 1児につき50万円(出産費用シミュレーターで自己負担を試算)
- 復職後の時短勤務も計算する — 2025年4月から2歳未満の子を育てる時短勤務者に、時短中の賃金の10%を支給する「育児時短就業給付」が始まっています
出産〜育休のお金は切れ目なく続く
産休・育休期間は、時期ごとに別々の給付が切れ目なく続きます。いつ・どこから・いくら入るかの全体像は次のとおりです。
| 時期 | もらえるお金 | 給付率・金額 | 支給元 |
|---|---|---|---|
| 産前42日〜産後56日 | 出産手当金 | 標準報酬日額の2/3 | 健康保険 |
| 出産時 | 出産育児一時金 | 50万円 | 健康保険 |
| 育休開始〜180日 | 育児休業給付金 | 賃金日額の67% | 雇用保険 |
| 出生直後の最大28日 | 出生後休業支援給付金 | 賃金日額の13%上乗せ | 雇用保険 |
| 181日目〜1歳(最長2歳) | 育児休業給付金 | 賃金日額の50% | 雇用保険 |
| 復職後〜2歳 | 育児時短就業給付 | 時短中の賃金の10% | 雇用保険 |
| 出生〜高校生年代 | 児童手当 | 月10,000〜15,000円(第3子以降30,000円) | 市区町村 |
出産手当金は健康保険の制度で、出産手当金シミュレーターで計算できます。夫婦で交代しながら取る「パパ・ママ育休プラス」を使うと、育休を子が1歳2ヶ月になるまで延ばせます。
共働き世帯は「夫婦で取る」と世帯の手取りが増える
夫が産後パパ育休を14日以上、妻が産後休業に続けて育休を取ると、夫婦ともに出生後休業支援給付金の対象になり、それぞれ最大28日間は手取り10割相当になります。夫が28日・月給30万円で取れば給付は約22.4万円、社会保険料の免除も重なるため、世帯の手取りの落ち込みは小さく抑えられます。夫婦それぞれの月給で育休中の収入シミュレーターを回して、どの取り方が家計に有利かを比べてみましょう。
よくある質問
Q. この記事の給付金額の根拠(出典)はどこですか?
給付率(180日まで67%、以降50%)と出生後休業支援給付金(13%・最大28日)は厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」、上限額・下限額は厚生労働省・ハローワーク「令和8年8月1日から支給限度額が変更になります」によります。社会保険料は協会けんぽ「令和8年度保険料率」(全国平均9.90%、子ども・子育て支援金0.23%)、手取りは国税庁の税率と住民税の標準税率で計算しています。上限額は毎年8月に改定されるため、最新の額はハローワークの公表資料で確認してください。
Q. 育休中の給料は会社から出ますか?
多くの会社では育休中の給料は無給で、収入は雇用保険の育児休業給付金になります。会社が給料を一部支払う場合は、前述の「賃金+給付金が80%を超える分」が減額されるため、会社の制度と合わせて確認してください。
Q. 早見表の手取り比が自分の場合と合いません。なぜ?
賃金日額は「育休開始前6ヶ月の総支給額(賞与除く)÷180」で決まるため、残業代や手当の増減で変わります。また手取りは扶養家族の有無や住民税の額で変わり、月給が約49.6万円を超えると給付金が上限に達して割合は下がります。育休中の収入シミュレーターで自分の条件を入れてみてください。
Q. 育休中に社会保険料が免除されると、将来の年金は減りますか?
減りません。免除期間中も保険料を納めたものとして扱われるため、将来の年金額に影響しないのが大きなメリットです。
Q. 育児休業給付金に税金はかかりますか?
給付金は非課税で、雇用保険料もかかりません。そのため翌年の住民税も、育休中の期間は所得ゼロとして計算されます。
Q. 産休中・育休中の住民税はいくらですか?
住民税は前年(産休・育休に入る前)の所得をもとにかかるため、休業1年目は休業前と同額が続きます。月給30万円・ボーナスなしの人なら月約1.3万円です。給与天引きできない期間は、会社の立て替え・復職後の精算・普通徴収への切り替えのいずれかになります。
Q. 給付金はいつ振り込まれますか?
原則2ヶ月ごとに、会社がハローワークへ申請してから1〜2週間ほどで振り込まれます。初回は育休開始から2〜3ヶ月後になることが多いため、最初の数ヶ月分の生活費は貯蓄で賄う前提で準備しておくと安心です。
Q. 数字が実感と合わない場合は?
勤務先の給与体系や自治体の住民税、育休の開始日によって実際の金額は変わります。シミュレーターで条件を調整しても合わない場合は、お問い合わせからお知らせください。前提データを確認して記事を更新します。
関連シミュレーター
- 育休中の収入シミュレーター — 月給から給付金と社会保険料の免除額を計算
- 育児休業給付金シミュレーター — 給付金の月額・総額を詳しく試算
- 出産手当金シミュレーター — 産休中にもらえる手当を計算
- 出産費用シミュレーター — 出産費用と一時金の差引き額を確認
- 児童手当シミュレーター — 生まれてからの給付総額を試算
- 保育園費用シミュレーター — 復職後の保育料の目安を確認