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定年後の収入プラン|年金・再雇用・貯蓄の組み合わせ方を徹底解説

定年後の収入源を年金・再雇用・貯蓄の3本柱で解説。年齢別の収支シミュレーションと貯蓄が尽きる年齢の計算方法をまとめました。

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定年後の収入は「3本柱」で考える

定年後の主な収入源は年金・再雇用収入・貯蓄取り崩しの3つです。どの組み合わせが最適かは、退職時の資産状況と生活費によって大きく異なります。

「何歳まで働くか」「年金をいつから受け取るか」「貯蓄を月いくら取り崩すか」——この3つの選択の組み合わせで、老後の家計は大きく変わります。定年後の収入プラン シミュレーターを使えば、年金・再雇用給与・貯蓄を入力するだけで月次収支と貯蓄が枯渇する年齢を自動計算できます。

定年後の平均的な収支

総務省「家計調査」2025年の65歳以上の夫婦のみの無職世帯の平均です。

収入(夫婦2人世帯・月額)

収入源金額
公的年金など(社会保障給付)約22.9万円
その他(配偶者の勤め先収入・事業収入など)約2.5万円
合計約25.4万円

年金の目安は、夫の厚生年金が平均150,289円(基礎年金込み・令和6年度末)、妻の国民年金が満額で70,608円(令和8年度)で、合わせて約22.1万円です。

支出(夫婦2人世帯・月額)

項目金額
食費7.9万円
住居費1.8万円(持ち家の場合)
水道光熱費2.4万円
交通・通信3.1万円
保健医療1.8万円
教養娯楽2.7万円
その他(交際費・家具・被服等)6.8万円
税金・社会保険料3.3万円
合計約29.7万円

毎月の赤字は約4.2万円(42,434円)。年間で約51万円、30年間で約1,530万円が不足します。

年金の繰下げ受給で収入アップ

年金の受給開始を遅らせると、1ヶ月あたり0.7%増額されます(最大75歳まで)。

受給開始年齢増額率月額(基礎年金+厚生年金の場合)損益分岐年齢
60歳(繰上げ)-24%約16.8万円81歳
65歳(通常)0%約22.1万円−
66歳+8.4%約24.0万円78歳
68歳+25.2%約27.7万円80歳
70歳+42%約31.4万円82歳
75歳+84%約40.7万円87歳

70歳まで繰り下げると月額約31万円となり、平均的な生活費をほぼカバーできます。

再雇用・継続雇用の収入

再雇用時の年収水準

パターン定年前との比較月収目安
同じ職務・フルタイム60〜80%24〜32万円
軽減勤務・週4日40〜60%16〜24万円
パート・アルバイト20〜40%8〜16万円
全く別の仕事30〜50%12〜20万円

在職老齢年金の減額に注意

60歳以降に厚生年金に加入しながら働く場合、老齢厚生年金(報酬比例部分)と給与(賞与の1/12を含む)の合計が月65万円を超えると年金が一部カットされます(令和8年4月から。3月までは51万円)。老齢基礎年金はカットされません。

報酬比例部分+給与の月額年金カット額
65万円以下カットなし
70万円月2.5万円カット
75万円月5万円カット

月給25万円+年金15万円=40万円なら、カットなしで全額受給できます。

貯蓄取り崩しの計画

退職時の貯蓄別・枯渇年齢

退職時貯蓄月4万円不足の場合月6万円不足の場合
1,000万円86歳で枯渇79歳で枯渇
1,500万円96歳まで持つ86歳で枯渇
2,000万円100歳以上OK93歳で枯渇
2,500万円100歳以上OK100歳以上OK
3,000万円100歳以上OK100歳以上OK

月の不足額を4万円以下に抑えれば、1,500万円の貯蓄で安心です。

収入を増やすための選択肢

方法月額の目安特徴
再雇用15〜25万円最も確実だが体力が必要
年金繰下げ+3〜18万円長生きリスクに備えられる
不動産収入3〜10万円安定だが初期投資が大きい
投資の配当1〜5万円元本リスクあり
パート5〜10万円健康維持にもなる

ケーススタディ: 「65歳まで再雇用+年金68歳繰下げ」プラン

60歳定年・貯蓄1,800万円・生活費月25万円の夫婦のモデルケースです。

  • 60〜65歳: 再雇用でフルタイム勤務(月収26万円)。不足分月マイナス数万円は貯蓄から補填しつつ、厚生年金の加入期間も延びて年金額が微増
  • 65〜68歳: 週4日の軽減勤務(月収18万円)に切り替え。年金は繰下げ中のため受給せず、不足分月7万円を貯蓄から取り崩し
  • 68歳〜: 完全リタイア。繰下げ受給で年金は+25.2%の月約27万円となり、生活費25万円を年金だけでカバー。貯蓄の取り崩しは実質不要に

このプランでは68歳時点で貯蓄が約1,300万円残り、以降は医療・介護の備えとして温存できます。ポイントは「働ける間は繰下げで年金を育て、リタイア後は年金だけで回る状態を作る」こと。長生きするほど有利になる設計です。繰下げの損益分岐は年金受給開始年齢シミュレーターで確認できます。

見落としがちな支出: 退職直後の税金・社会保険料

定年退職の翌年は、現役時代の所得に対する住民税の請求が来ます。年収600万円だった人なら住民税だけで年約30万円。加えて国民健康保険料(年30〜45万円)も自己負担になるため、退職後1年目は100万円前後の「見えない支出」を織り込んでおく必要があります。詳細は退職後にかかる費用シミュレーターで計算できます。

よくある質問(FAQ)

Q. この記事の前提データはどこから?
年金の平均月額は厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(厚生年金150,289円)、国民年金の満額は厚生労働省「令和8年度の年金額改定」(月70,608円)、夫婦世帯の収支は総務省「家計調査」2025年の65歳以上の夫婦のみの無職世帯のデータ、繰上げ・繰下げの増減率は日本年金機構の公表値(繰上げ−0.4%/月・繰下げ+0.7%/月)を参照しています。

Q. 数字が実感と合わない場合は?
年金額は現役時代の収入・加入期間で大きく変わります。正確な見込み額は「ねんきん定期便」または「ねんきんネット」で確認し、その数字を定年後の収入プラン シミュレーターに入力してください。生活費も持ち家か賃貸かで月5〜10万円変わります。計算結果に疑問がある場合は「計算結果について報告」からお知らせください。

Q. 繰下げ受給にデメリットはない?
あります。(1) 繰下げ期間中に亡くなると増額の恩恵を受けられない(損益分岐は80歳前後)、(2) 加給年金(配偶者手当に相当、令和8年度は特別加算込みで年423,700円)は繰下げ中は支給されない、(3) 年金額が増えると税金・社会保険料も増えるため手取りの増加率は額面より小さい——の3点は把握しておきましょう。

Q. 退職金は一時金と年金形式どちらで受け取るべき?
多くの場合、一時金の方が税制上有利です。退職所得控除(勤続38年で2,060万円まで非課税)が大きいためです。年金形式は雑所得として毎年課税され、国民健康保険料の算定にも影響します。ただし運用利率が高い企業年金は年金形式が有利な場合もあります。

Q. 貯蓄の取り崩しはどう管理すればいい?
「毎月定額」より「残高の定率」で取り崩す方が枯渇リスクを抑えられます。また、取り崩し中も残りの資産を年3〜4%で運用できれば資産寿命は大きく延びます。老後資産の取り崩しシミュレーターで定額・定率の違いを比較できます。

関連シミュレーター

定年後のお金の計画に役立つシミュレーターをまとめました。

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