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退職日は月末がベスト、退職月はボーナス直後で最大110万円差|辞める時期別の社保・住民税・失業手当の早見表とシミュレーター【2026年】

退職日は原則「月末退職」が有利です。月収35万円・35歳なら月末退職の社保天引きは月51,084円、月中退職だと国保約3.5万円+国民年金17,920円=約5.3万円を自分で払うため約2,100円高く、厚生年金も1か月減ります。退職月はボーナス支給日在籍が条件なら1〜5月末と12月末で110万円差。住民税の一括徴収・失業手当(給付制限1か月)も2026年度の数値で解説。

結論から言うと、退職日は「月末退職」、退職月は「ボーナス支給日の直後」が基本の正解です。月収35万円・35歳(東京・協会けんぽ)なら、月末退職の社会保険料は月51,084円。月中退職にすると会社の社保はかからない代わりに国民健康保険約35,300円+国民年金17,920円=約53,200円を自分で払うため、月中退職のほうが約2,100円高く、厚生年金の加入も1か月減ります。ボーナス(夏50万円・冬60万円)を受け取ってからの退職かどうかで、総受取額は最大110万円変わります。

「月末の1日前に辞めると社会保険料が浮く」という話はよく聞きますが、浮くのは会社の社保だけで、その月の国保と国民年金は別に払う必要があります。この記事では、2026年度(令和8年度)の保険料率で、退職日(何日に辞めるか)と退職月(何月に辞めるか)の損得を早見表にまとめました。自分の条件で試算したい場合は退職タイミングシミュレーターをご利用ください。

退職日は月末と月中どちらが得?【社保差額の早見表】

社会保険(健康保険・厚生年金)の資格は退職日の翌日に喪失し、保険料は資格を喪失した日の属する月の前月分までかかります(健康保険法・厚生年金保険法)。このルールから、退職日の違いは次のように効いてきます。

退職日資格喪失日退職月の会社の社保退職月に自分で入る保険
10月31日(月末退職)11月1日かかる(10月分まで)なし(10月は会社の社保)
10月30日(月中退職)10月31日かからない(9月分まで)国民健康保険+国民年金(10月分)
10月15日(月中退職)10月16日かからない(9月分まで)国民健康保険+国民年金(10月分)

つまり「月中退職で社保が1か月分浮く」のは事実ですが、月末時点でどこかの保険に入っていなければならないため、その月は国保と国民年金に切り替わります。次の会社に同じ月のうちに入社しない限り、保険料ゼロの月はできません。

月収35万円のモデルで計算すると?

退職タイミングシミュレーターの初期値(月収35万円)を使い、標準報酬月額36万円・協会けんぽ東京支部・令和8年度の料率で計算します。国民健康保険は東京23区(大田区)の令和8年度料率、前年(2025年)の年収530万円(月収35万円×12+賞与110万円)・単身で試算しました。

```
【月末退職:退職月も会社の社保(本人負担)】
健康保険 360,000円 × 9.85% ÷ 2 = 17,730円
子ども・子育て支援金 360,000円 × 0.23% ÷ 2 = 414円
厚生年金 360,000円 × 18.3% ÷ 2 = 32,940円
合計 51,084円(40〜64歳は介護保険 2,916円が加わり 54,000円)

【月中退職:退職月は国保+国民年金(全額自己負担)】
国保の算定基礎額 = 給与所得380万円 − 基礎控除43万円 = 337万円
国保(年額)= 医療分300,687円 + 支援金分111,960円 + 子ども分10,972円 = 423,619円
1か月分 ≒ 423,619円 ÷ 12 = 35,302円
国民年金 17,920円
合計 53,222円(40〜64歳は国保の介護分を加えて 61,529円)
```

年齢月末退職(会社の社保)月中退職(国保+国民年金)差額
39歳以下51,084円約53,222円月末が約2,100円安い
40〜64歳54,000円約61,529円月末が約7,500円安い

月末退職のほうが保険料が安いうえ、厚生年金の加入期間が1か月長くなり、将来の老齢厚生年金も増えます。国保は前年の所得で決まるため、前年の年収が高い人ほど月中退職は不利になります。

月末退職だと最後の給与から2か月分引かれるのはなぜ?

社会保険料は「翌月の給与から前月分を引く」会社が多く、月末退職の場合は最後の給与から前月分と退職月分の2か月分がまとめて引かれることがあります(健康保険法167条)。手取りが一時的に減って見えますが、負担が増えたわけではありません。月中退職で「最後の給与の天引きが少ない」のは、その分を国保・国民年金として後から自分で払うからです。

例外:ボーナス月の月中退職は得になることがある

資格を喪失した月に支払われた賞与には社会保険料がかかりません。たとえば6月10日に夏ボーナス50万円を受け取り、6月29日に退職すると次のようになります。

項目6月30日退職(月末)6月29日退職(月中)
6月分の給与の社保51,084円0円
賞与50万円の社保70,950円0円
6月分の国保+国民年金0円約53,222円
合計負担122,034円約53,222円

賞与の社保は「50万円 ×(9.85%+0.23%)÷ 2 + 50万円 × 9.15% = 70,950円」です。この場合は月中退職のほうが約6.9万円有利になります。ただし厚生年金の加入が1か月分と賞与50万円分減るため、将来の年金は年約4,700円((36万円+50万円) × 5.481/1000)少なくなります。会社によっては賞与の社保を月末退職扱いで処理するケースもあるため、人事担当者に確認してください。

退職月は何月がいい?ボーナス在籍要件で最大110万円差

退職日より影響が大きいのが退職月です。多くの会社はボーナスの支給条件を「支給日に在籍していること」としており、支給日の前日に辞めるとボーナスは1円も出ません。

退職タイミングシミュレーターの初期値(月収35万円・夏ボーナス50万円/6月・冬ボーナス60万円/12月・残有給20日・自己都合で失業給付120日・任意継続6か月)では、月末退職の総受取額は次のとおりです。

退職月(月末退職)受け取れるボーナス総受取額(シミュレーター初期値)
1〜5月末0円約127万円
6〜11月末50万円約177万円
12月末110万円約237万円

```
総受取額 = 最終月の給与 + 有給消化分 + 失業給付 − 退職後の健康保険料 + ボーナス
1〜5月末 = 350,000円 + 318,180円(15,909円×20日)+ 795,480円(6,629円×120日)− 193,536円(任意継続 32,256円×6か月)= 1,270,124円
12月末 = 1,270,124円 + 1,100,000円 = 2,370,124円
```

差の110万円はすべてボーナスによるものです。夏ボーナス後なら7月末、冬ボーナス後なら12月末〜1月末が「損しない退職月」の目安になります。

失業給付は2026年8月1日以降の正式な計算式(後述)で、月収35万円・35歳の基本手当日額は6,629円(給付率約57%)、120日で約79.5万円です。任意継続の保険料は標準報酬月額の上限32万円で頭打ちになるため、月35万円でも月32,256円(協会けんぽ東京・40歳未満)です。

ボーナス支給後すぐに辞めると返さないといけない?

賞与は「支給日在籍」を満たして支給された時点で賃金として確定するため、就業規則に返還規定があっても、支給済みの賞与の返還を求めることは労働基準法16条(賠償予定の禁止)などとの関係で認められにくいと考えられています。ただし「査定期間(例:10月〜3月)の在籍」を要件とする会社や、在籍期間で月割りする会社もあるため、就業規則の賞与の項目は必ず確認してください。

退職後の健康保険は任意継続と国保どちらが安い?

退職後すぐに転職しない場合、健康保険は「任意継続」「国民健康保険」「家族の扶養」の3択です。協会けんぽの任意継続は、標準報酬月額の上限が32万円(令和8年度、前年度から据え置き)で、会社負担がなくなるため保険料は全額自己負担です。

退職後の保険(月収35万円・東京)39歳以下40〜64歳計算式
任意継続(協会けんぽ)32,256円37,440円32万円 ×(9.85%+0.23%+介護1.62%)
国民健康保険(大田区・単身)約35,302円約43,609円前年所得から算定(上記)
家族の扶養0円0円年収見込み130万円未満などが条件

このモデルでは任意継続のほうが月3,000〜6,000円安くなります。一方、会社都合退職や雇止めなど(特定受給資格者・特定理由離職者)は、国保の計算で前年の給与所得を30/100とみなす軽減があり、国保のほうが大幅に安くなることがあります。扶養の可否も含めて比較するなら健康保険の選び方シミュレーター、国保の金額だけを知りたいなら国民健康保険料シミュレーターが便利です。

1〜5月に退職すると住民税はどうなる?

住民税は前年の所得に対して6月から翌年5月まで12回に分けて給与から天引きされます。地方税法の規定により、1月1日〜4月30日に退職すると、5月分までの残りが最後の給与(または退職金)から一括徴収されます。モデルの住民税は年約26万円(月約2.2万円)です。

退職日住民税の扱い最後の給与から引かれる額(目安)
1月31日2〜5月分を一括徴収約8.7万円(2.2万円×4か月)
3月31日4〜5月分を一括徴収約4.3万円
5月31日5月分で年度完了通常の1か月分のみ
6〜12月末普通徴収(納付書で自分で払う)に切替。希望すれば一括徴収も可通常の1か月分のみ

1〜4月退職は手取りが一時的に大きく減りますが、払う総額は同じです。注意したいのは退職した翌年の6月にも、在職中の年収をもとにした住民税の納付書が届くこと。2026年に辞めて収入がなくなっても、2027年度の住民税は2026年の所得で課税されます。金額は住民税シミュレーターで前年の年収から確認できます。

失業手当はいつから・いくらもらえる?【2026年8月改定】

自己都合退職の給付制限は、2025年4月1日以降の離職から原則1か月に短縮されました(それ以前は原則2か月)。ただし過去5年間に正当な理由のない自己都合退職で2回以上受給資格決定を受けている場合は3か月です。また、離職前1年以内や離職後に一定の教育訓練を受けた場合は給付制限が解除されます。

退職理由待期給付制限最初の振込の目安
会社都合(解雇・倒産など)7日なしハローワーク申込から約1か月
自己都合(2025年4月以降)7日原則1か月申込から約2か月
自己都合(5年で3回目以降)7日3か月申込から約4か月

基本手当日額は「賃金日額(退職前6か月の給与÷180、賞与は含まない)× 給付率」で、2026年8月1日からの区分は次のとおりです(60歳未満)。

賃金日額給付率
3,203円以上5,480円未満80%
5,480円以上13,490円以下80%〜50%(逓減)
13,490円超50%(年齢別の上限あり)

年齢別の基本手当日額の上限は、29歳以下7,450円、30〜44歳8,270円、45〜59歳9,110円、60〜64歳7,830円です(下限2,562円)。

```
月収35万円・35歳の場合
賃金日額 = 350,000円 × 6か月 ÷ 180 = 11,666円
基本手当日額 = 0.8 × 11,666 − 0.3 × {(11,666 − 5,480) ÷ 8,010} × 11,666 ≒ 6,629円
自己都合・勤続10年(所定給付日数120日)→ 6,629円 × 120日 = 約79.5万円
```

会社都合なら同じ35歳・勤続10年で所定給付日数は240日、約159.1万円になります。年齢や勤続年数別の詳しい金額は失業給付シミュレーターで計算できます。

有給消化で退職日はどう決める?

有給休暇の消化中は在籍扱いなので、給与も社会保険も通常どおりです。残有給を使い切る日を退職日にすると、「最終出勤日」と「退職日」を分けて月末にそろえやすくなります。

  • 残有給20日・月22日勤務なら、有給の価値は「35万円 ÷ 22日 × 20日 = 約31.8万円」(シミュレーターの計算と同じ)
  • 退職日は労働者が決められるため、会社は「退職日後に時季変更」できず、退職前の有給消化は実質的に拒否しにくい
  • 民法627条では退職の申し出は2週間前で足りますが、就業規則の「1か月前」に合わせ、引き継ぎ2〜3週間+有給消化約1か月を逆算して退職希望日の1.5〜2か月前に伝えるのが現実的

あなたは何日に辞めるべき?【判断フローチャート】

次の質問に順に答えると、おおよその退職日が決まります。

  1. ボーナスの支給日が近い? → はい:支給日(と査定期間)の在籍要件を確認し、支給日後まで在籍 → 2へ
  2. 次の会社の入社日は決まっている?
  3. 退職月にボーナスを受け取った? → はい:月中退職で賞与の社保が0円になる(上の例外を参照)。いいえ:4へ
  4. 1〜4月の退職? → はい:最後の給与から住民税が一括で引かれる前提で資金計画。いいえ:5へ
  5. 原則どおり月末退職。退職後の健康保険は任意継続と国保の安いほうを選ぶ

ペルソナ別のおすすめ

  • Aさん(35歳・独身・転職先未定):12月10日の冬ボーナス60万円を受け取って12月31日退職。退職月の社保は51,084円で、月中退職より約2,100円安い。任意継続(月32,256円)に切り替え、ハローワークで手続きして給付制限1か月後から日額6,629円を受給
  • Bさん(42歳・2月1日入社が内定):1月31日退職。月末退職なので保険の空白はなく、国保・国民年金の手続きは不要。ただし2〜5月分の住民税約8.7万円が1月の給与から一括で引かれる
  • Cさん(38歳・6月10日に夏ボーナス50万円、7月から求職):6月29日退職なら賞与と6月分の社保12.2万円が0円、代わりに国保+国民年金約5.3万円で、差し引き約6.9万円の得。将来の年金は年約4,700円減る点を許容できるかで判断

退職から転職までにかかるお金を全体で見たい方は転職のお金完全ガイドもあわせてご覧ください。

よくある質問

退職日は月末と月末の1日前、どちらがいいですか?

多くの場合は月末退職が有利です。月末の1日前(月中退職)にすると会社の社保はかかりませんが、その月の国民健康保険と国民年金を全額自己負担で払います。月収35万円・35歳のモデルでは月末退職51,084円に対し月中退職は約53,222円で、月末のほうが約2,100円安く、厚生年金も1か月多く加入できます。例外は退職月にボーナスを受け取った場合と、同じ月のうちに次の会社に入社する場合です。

退職月(辞める時期)は何月がベストですか?

ボーナスの支給日在籍要件を満たした直後の月末が基本です。夏ボーナスが6月なら6〜7月末、冬ボーナスが12月なら12月末が目安で、シミュレーターの初期値では1〜5月末退職(約127万円)と12月末退職(約237万円)で110万円の差になります。転職先の入社日が決まっている場合は、その前月の月末が最も手続きの少ない退職日です。

退職した月の社会保険料は給与から2か月分引かれますか?

社保を翌月の給与から引く会社では、月末退職すると最後の給与から前月分と退職月分の2か月分が引かれることがあります。これは負担が増えたのではなく、本来払う退職月分を最後にまとめて精算しているためです。

自己都合で辞めた場合、失業手当はいつからもらえますか?

2025年4月1日以降の自己都合退職は、7日間の待期の後に原則1か月の給付制限があり、最初の振込はハローワークでの申込から約2か月後が目安です。過去5年間に正当な理由のない自己都合退職で2回以上受給している場合は3か月になります。

退職後の健康保険は任意継続と国保、どちらが安いですか?

協会けんぽの任意継続は標準報酬月額の上限が32万円(令和8年度)のため、月収32万円以上の人は任意継続が安くなりやすいです。月収35万円・東京のモデルでは任意継続32,256円、国保約35,302円(39歳以下)。会社都合退職などで国保の軽減(前年の給与所得を30/100とみなす)を受けられる場合は国保が安くなります。

この記事の数字の出典は?

社会保険料は全国健康保険協会「令和8年度 都道府県単位保険料率」(東京都9.85%、介護保険料率1.62%、子ども・子育て支援金率0.23%)と厚生年金保険料率18.3%、任意継続の上限は協会けんぽ「令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限」(32万円)です。国民年金は日本年金機構の令和8年度保険料(月17,920円)、国保は大田区「令和8年度 国民健康保険料の計算方法」、失業給付は厚生労働省「令和8年8月1日からの基本手当日額等の適用について」と2025年4月施行の雇用保険法改正(給付制限の短縮)に基づいて計算しています。

数字が実感と合わない場合は?

国保の保険料は市区町村ごと、健康保険料率は都道府県や健康保険組合ごとに異なり、ボーナスの支給要件も会社によって違います。正確な金額はお住まいの市区町村・加入している健保・会社の人事担当者・ハローワークでご確認ください。計算方法の誤りや前提の違いに気づいた場合は、お問い合わせからお知らせいただければ確認して反映します。

退職の申し出は何か月前にすればいいですか?

法律(民法627条)上は2週間前で足りますが、就業規則で1か月前と定める会社が一般的です。残有給をすべて消化して月末に退職するなら、引き継ぎと有給消化の期間を逆算して退職希望日の1.5〜2か月前に伝えると、ボーナス支給日の在籍も含めて調整しやすくなります。

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退職日と退職月の損得は、ボーナス・社会保険・住民税・失業給付・有給の組み合わせで決まります。退職タイミングシミュレーターに月収・ボーナス支給月・残有給日数を入れると、退職月ごとの総受取額をグラフで比較できます。退職届の日付を書く前に一度試算してみてください。

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