く
くらシム

青色申告 vs 白色申告 メリット比較シミュレーター

個人事業主の確定申告には「青色申告」と「白色申告」があり、どちらを選ぶかで税金と国民健康保険料が大きく変わります。青色申告は複式簿記で記帳する代わりに最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。この控除は所得税だけでなく、住民税と国保の所得割も下げます(個人事業税は下がりません)。

たとえば東京23区・単身・39歳以下で売上500万円・経費200万円の場合、令和8年分を白色申告にすると負担は年約83.5万円、青色申告(65万円控除)なら約67.8万円で、年約15.7万円の差になります。令和8年分から所得税の基礎控除は「合計所得489万円以下なら104万円」に上がりました。そのため売上900万円・経費360万円のように、青色申告特別控除で所得が489万円以下に下がる人は、基礎控除も67万円から104万円に増え、節税額が年約28.8万円に跳ね上がります。

このシミュレーターでは、65万円・55万円・10万円控除の違いに加えて、令和9年分からの改正(最大75万円、書面提出は10万円、簡易簿記で収入1,000万円超は0円)も試せます。詳細設定では、家族への専従者給与、30万円未満(令和8年4月以後の取得は40万円未満)の少額減価償却資産、40〜64歳の介護分、個人事業税率も反映できます。

事業全体の手取りは個人事業主の税金シミュレーター、国保だけを詳しく計算するなら国民健康保険料シミュレーターが便利です。さらに税金を減らす方法はiDeCoシミュレーター、法人化の損益分岐は法人化シミュレーター、会社員との比較は会社員vsフリーランス手取り比較で確認できます。

あなたの条件

500万円
100万円2,000万円
200万円
0万円500万円

対象の年分

計算結果

令和8年分を青色申告(65万円控除)にすると年間

15.7万円

おトク(所得税・住民税・国保・事業税の合計、月あたり約13,048円)

青色申告の負担額

67.8万円

白色申告の負担額

83.5万円

節税の内訳(1項目ずつ白色の扱いに戻したときの差)

特別控除65万円

15.7万円

青色申告 vs 白色申告 比較表

項目青色申告白色申告差額
事業所得(合計所得)235万円300万円65万円
所得税の基礎控除104万円104万円0円
所得税の課税所得82.4万円140.5万円58.1万円
所得税(復興税込み)42,000円71,700円29,700円
住民税145,900円204,000円58,100円
国民健康保険270,209円338,979円68,770円
国民年金215,040円215,040円0円
個人事業税5,000円5,000円0円
合計負担額678,149円834,719円156,570円

事業所得 = 売上500万円 − 経費200万円 − 青色申告特別控除(青色のみ65万円)。国民年金は両方とも月17,920円×12ヶ月です。

計算の前提を見る
項目値出典
青色申告特別控除令和8年分・複式簿記+e-Tax: 65万円(65万/55万/10万円)国税庁 No.2072
所得税の基礎控除(令和8・9年分)合計所得489万円以下104万円/655万円以下67万円/2,350万円以下62万円(青色・白色それぞれの所得で判定)国税庁 源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)
所得税率・復興特別所得税5〜45%の累進課税+所得税額×2.1%国税庁 No.2260 所得税の税率
住民税(所得−基礎控除43万円−社会保険料)×10%−調整控除2,500円+均等割5,000円。合計所得45万円以下は非課税総務省 個人住民税
国民健康保険(東京23区・令和8年度)(所得−43万円)×(基礎7.51%+支援2.80%+子ども0.27%、40〜64歳は介護2.43%を加算)+均等割。限度額67万・26万・3万・17万円豊島区 国保運営協議会資料(特別区共通基準)
国民年金月額17,920円×12ヶ月=215,040円(青色・白色で同額)日本年金機構 国民年金保険料
白色申告の事業専従者控除配偶者86万円か「専従者控除前の所得÷2」の小さい方国税庁 No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除
少額減価償却資産(青色のみ)年300万円まで取得年に全額経費(30万円未満、令和8年4月以後の取得は40万円未満)。白色は初年度に取得額の25%を経費(耐用年数4年・定額法と仮定)財務省 令和8年度税制改正の大綱
個人事業税(青色申告特別控除前の所得−事業主控除290万円)×税率(青色申告特別控除は差し引けない)東京都主税局 個人事業税

税金・社会保険料の内訳比較

売上別の節税額

経費率40%(いまの入力と同じ)で売上だけを変えた場合の、青色申告による年間の節税額です。所得が489万円の前後で基礎控除が切り替わるため、山ができることがあります。

売上別の比較

売上青色 負担白色 負担節税額
200万円30.0万円40.7万円10.7万円
300万円39.7万円54.1万円14.4万円
400万円52.9万円68.5万円15.6万円
500万円67.8万円83.5万円15.7万円
600万円85.3万円100.9万円15.7万円
700万円102.7万円121.1万円18.4万円
800万円122.6万円141.3万円18.6万円
900万円142.8万円171.6万円28.8万円
1000万円172.7万円197.3万円24.5万円
1100万円198.4万円224.0万円25.6万円
1200万円224.0万円249.6万円25.6万円
1300万円250.7万円275.3万円24.6万円
1400万円276.4万円300.9万円24.5万円
1500万円302.0万円326.0万円23.9万円
1600万円327.2万円349.3万円22.1万円
1700万円350.6万円372.5万円21.9万円
1800万円373.8万円395.8万円22.0万円
1900万円397.0万円425.0万円27.9万円
2000万円425.8万円454.2万円28.4万円

この結果をシェアする

ポストLINE

※ シェアしたリンクから同じ条件で結果を再現できます

計算結果について報告

よくある質問

青色申告と白色申告の違いは?

どちらも記帳と帳簿保存の義務があります(白色も2014年から記帳義務あり)。青色申告は事前に「青色申告承認申請書」を出し、正規の簿記(複式簿記)などで記帳する代わりに、青色申告特別控除(最大65万円、令和9年分からは最大75万円)、家族への青色事業専従者給与の経費算入、純損失の3年間繰越、少額減価償却資産の一括経費化といった特典を受けられます。白色申告にはこれらの特典がありません。

65万円控除を受けるための条件は?

令和8年分(2026年1〜12月の所得、2027年2〜3月に申告)は、(1)事業所得か事業的規模の不動産所得がある、(2)正規の簿記(複式簿記)で記帳し貸借対照表と損益計算書を添付する、(3)期限内に申告する、(4)e-Taxで申告するか優良な電子帳簿保存を行う、のすべてを満たすと65万円です。e-Taxも優良電子帳簿も使わず書面で出すと55万円、簡易簿記なら10万円になります(国税庁タックスアンサーNo.2072)。

令和9年分から青色申告特別控除はどう変わる?

令和8年度税制改正で、令和9年分(2027年の所得)以後は次のように変わります。(1)正規の簿記+e-Tax+優良な電子帳簿(請求書データとの自動連携など)は75万円、(2)正規の簿記+e-Taxは65万円です。(3)いまの55万円控除(書面提出)はe-Taxが必須になって65万円に統合されるため、書面で提出すると10万円に下がります。(4)簡易簿記は10万円のままですが、前々年の事業所得の収入金額が1,000万円を超えると0円です。個人住民税への反映は令和10年度分からです(財務省「令和8年度税制改正の大綱」、国税庁リーフレット)。

令和8年分の基礎控除104万円で、青色申告の節税額はどう変わる?

令和8・9年分の所得税の基礎控除は、合計所得金額が489万円以下なら104万円、489万円超655万円以下なら67万円です。青色申告特別控除65万円で合計所得が489万円以下に下がると、基礎控除が67万円から104万円に37万円増えます。そのため節税額が大きく跳ね上がります。たとえば売上900万円・経費360万円では、白色は所得540万円で基礎控除67万円ですが、青色は所得475万円で基礎控除104万円になり、節税額は年約28.8万円です(同じ経費率で売上800万円なら約18.6万円)。住民税の基礎控除は43万円のままです。

青色事業専従者給与と白色の事業専従者控除の違いは?

青色申告では、届出書に書いた範囲で、仕事内容に見合う給与を家族に払えば全額を経費にできます。白色申告の事業専従者控除は、配偶者86万円・その他の家族50万円が上限で、さらに「専従者控除前の所得÷(専従者数+1)」以下に制限されます。どちらの場合も、その金額は家族の給与収入として課税され、配偶者控除や扶養控除は使えなくなります。このシミュレーターでは、配偶者が払う所得税・住民税・国保所得割の増加分も「配偶者の税・国保」として世帯の負担に含めています。

少額減価償却資産の特例は30万円未満?40万円未満?

青色申告の中小事業者は、少額の資産を買った年に全額を経費にできます(年間合計300万円まで)。令和8年度改正で、対象の取得価額が30万円未満から40万円未満に引き上げられ、適用期限は令和11年3月31日まで延長されました。40万円未満になるのは令和8年4月1日以後に取得した資産です。白色申告では10万円以上の資産を耐用年数に応じて減価償却します(20万円未満は3年で均等に償却する一括償却資産も選べます)。差が出るのは経費にするタイミングだけで、数年間の経費の合計は同じです。

赤字の年は青色申告のメリットがない?

あります。青色申告なら、事業所得の赤字(純損失)を翌年以後3年間繰り越して、黒字の所得から差し引けます。前年も青色申告なら、前年の所得税を還付してもらう繰戻し還付も選べます。白色申告で繰り越せるのは、災害による損失など一部に限られます。このシミュレーターは1年分だけを計算するので、繰越控除の効果は入っていません。開業した年に赤字が出そうな人ほど、最初の年から青色申告にしておく価値があります。

青色申告にすると個人事業税も安くなる?

青色申告特別控除は個人事業税では差し引かれないため、65万円控除で事業税は下がりません。一方、青色事業専従者給与と少額減価償却資産の経費は事業税の計算でも差し引かれるので、これらの分は事業税も下がります。事業税は(所得−事業主控除290万円)×税率(法定業種の多くは5%、一部3〜4%)で計算します。文筆業などの法定業種に当たらない仕事は課税されません。詳細設定で税率0%を選ぶと、事業税なしで計算できます。

この計算の前提データはどこから?

所得税は国税庁「所得税の税率」と、令和8年度改正後の基礎控除(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」)を使っています。復興特別所得税2.1%も含みます。住民税は標準税率(所得割10%・均等割5,000円・調整控除2,500円)、国民健康保険は東京23区の令和8年度料率(基礎分7.51%・支援金分2.80%・子ども子育て支援金分0.27%、40〜64歳は介護分2.43%を加算、賦課限度額あり)、国民年金は令和8年度の月額17,920円です。青色申告特別控除は国税庁No.2072と財務省「令和8年度税制改正の大綱」によります。出典の一覧は「計算の前提」の表にまとめています。

数字が実感と合わない場合は?

このシミュレーターは単身の個人事業主(専従者がいる場合は配偶者と2人)を前提にした概算です。実際の金額とずれる主な理由は、(1)国保の料率や平等割が自治体によって違う、(2)生命保険料控除・iDeCo・小規模企業共済・ふるさと納税などの控除を入れていない、(3)国保と住民税は前年の所得で決まり、支払うのは翌年度になる、(4)扶養家族の国保均等割などを入れていない、の4点です。入力ミスや計算の誤りに気づいたら、お問い合わせフォームから教えてください。

お問い合わせフォームへ

広告

関連するシミュレーター