傷病手当金シミュレーター
病気やケガで仕事を休むとき、会社員・公務員を支えるのが「傷病手当金」です。健康保険法第99条に基づき、標準報酬日額の2/3が、連続3日の待期のあと4日目から通算1年6か月(約548日)支給されます。月収30万円なら日額6,667円・30日分で200,010円、月収50万円なら日額11,113円・30日分で333,390円。548日フルに受け取ると月収30万円で約365万円、50万円で約609万円です。
ただし「給与の2/3」がそのまま使えるわけではありません。健康保険・厚生年金の保険料は休業中も免除されず、月収30万円(40歳未満)なら本人負担は月約4.3万円。手当金20万円から引くと実質約15.7万円で、住民税の支払いも続きます。さらに転職から12か月未満の人は、標準報酬月額が32万円に抑えられる特例もあります。このシミュレーターでは、協会けんぽの令和8年度等級表(全50等級)を使ってこれらをまとめて計算します(2026年9月照合)。
月収と休業日数を入れるだけで、受給総額・給与に対する補填率・収入ギャップが分かります。詳細設定では加入期間、休業中に会社から出る給与(差額支給)、民間の所得補償保険の給付を反映できます。足りない分の備えは就業不能保険シミュレーターや生活防衛資金シミュレーター、入院・手術の医療費は高額療養費シミュレーター、療養後に退職する場合は失業手当シミュレーター、ふだんの手取りとの比較は手取り計算シミュレーターをあわせてどうぞ。計算例と申請の流れは傷病手当金の計算ガイドで解説しています。
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シミュレーション結果
休業30日でもらえる傷病手当金(総額)
180,009円
日額6,667円 × 27日(30日換算で月20.0万円)
給与に対する補填率
60%
待期3日分は無給
収入ギャップ(補えない分)
12.0万円
本来の給与30万円との差
社会保険料を払った後
13.7万円
保険料 月42,645円は休業中も発生
計算の内訳
| 標準報酬月額報酬月額300,000円 → 健康保険 第22級 | 300,000円 |
| 標準報酬日額300,000円 ÷ 30(10円未満四捨五入) | 10,000円 |
| 傷病手当金(日額)10,000円 × 2/3(1円未満四捨五入) | 6,667円 |
| 支給日数休業30日 − 待期3日 | 27日 |
| 傷病手当金(総額)6,667円 × 27日 | 180,009円 |
| 本来の給与(休業期間分)300,000円 × 30日 ÷ 30 | 300,000円 |
| 休業中の社会保険料(本人負担)月42,645円(健康保険・厚生年金等は休業中も免除されない) | −42,645円 |
休業30日間の収入比較
「傷病手当金等」は手当金と休業中に会社から出た給与の合計。「保険料控除後」は休業中も本人負担が続く健康保険・厚生年金等を差し引いた額です(住民税は別途)。
月収別 傷病手当金の早見表
| 月収 | 標準報酬月額 | 日額 | 30日分 | 最大(548日) |
|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 20万円(17級) | 4,447円 | 133,410円 | 243.7万円 |
| 25万円 | 26万円(20級) | 5,780円 | 173,400円 | 316.7万円 |
| 30万円 | 30万円(22級) | 6,667円 | 200,010円 | 365.4万円 |
| 35万円 | 36万円(25級) | 8,000円 | 240,000円 | 438.4万円 |
| 40万円 | 41万円(27級) | 9,113円 | 273,390円 | 499.4万円 |
| 50万円 | 50万円(30級) | 11,113円 | 333,390円 | 609.0万円 |
計算の前提(支給ルール・保険料率・出典)
健康保険法第99条・協会けんぽ「傷病手当金」ページ・令和8年度保険料額表と2026年9月時点で照合済み。
| 項目 | 本シミュレーターの設定 | 根拠 |
|---|---|---|
| 標準報酬月額 | 月収を健康保険の全50等級(5.8万〜139万円)に当てはめ | 協会けんぽ 令和8年度保険料額表 |
| 標準報酬日額 | 標準報酬月額 ÷ 30、10円未満四捨五入 | 協会けんぽ「傷病手当金」 |
| 支給日額 | 標準報酬日額 × 2/3、1円未満四捨五入 | 健康保険法第99条 |
| 待期期間 | 連続3日(土日祝・有給を含む)は不支給 | 同上 |
| 支給期間 | 支給開始日から通算1年6か月(約548日) | 2022年1月改正で通算化 |
| 加入12か月未満 | 本人の平均と32万円の低い方 | 支給開始日が2025年4月1日以降(それ以前は30万円) |
| 給与との調整 | 給与日額(月額÷30)が手当金より少なければ差額支給 | 健康保険法第108条 |
| 休業中の保険料 | 健康保険9.90%・介護1.62%(40〜64歳)・子ども子育て支援金0.23%・厚生年金18.3%の各1/2 | 協会けんぽ 令和8年度(健康保険は全国平均、東京は9.85%) |
| 所得補償保険 | 免責期間経過後、月額÷30を日割りで加算 | 商品により給付条件は異なる |
本来の給与・収入ギャップは額面ベースです。傷病手当金は非課税のため所得税はかかりませんが、住民税(前年所得に課税)は休業中も請求されます。
💡 傷病手当金だけでなく医療費と生活費を含めた休業中の家計を確認
傷病手当金は給与の約2/3。残り1/3と社会保険料・住民税、さらに入院・通院の医療費をどう埋めるかを専用シミュレーターで試算できます。
よくある質問
傷病手当金はいくらもらえる?(月収別の目安)
1日あたり「標準報酬月額÷30(10円未満四捨五入)×2/3」です。月収30万円(標準報酬月額30万円・第22級)なら日額6,667円、30日分で200,010円。月収20万円なら日額4,447円(30日で133,410円)、月収40万円(標準報酬月額41万円)なら日額9,113円(273,390円)、月収50万円なら日額11,113円(333,390円)です。月収は残業代・通勤手当を含む額面で、実際は支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均を使います。
待期3日とは?有給休暇は使い切らないといけない?
業務外の病気・ケガで連続3日間休む(待期)と、4日目から支給されます。待期には土日祝日や有給休暇の日も含まれますが、「連続」している必要があります。有給休暇を使い切ってから申請する義務はありません。ただし有給を使った日は給与が全額出るため、その日の傷病手当金は支給されません(給与が手当金より少ない場合は差額が支給)。
最長いつまで、合計いくらもらえる?
支給開始日から「通算」1年6か月(約548日)です。2022年1月の法改正で、途中で復職した期間は数えず、実際に支給された日数を通算する方式になりました。548日フルに受給すると、月収30万円で約365万円(6,667円×548日=3,653,516円)、月収50万円で約609万円(11,113円×548日=6,089,924円)です。1年6か月を過ぎても働けない場合は障害年金の請求を検討します。
休業中も社会保険料や住民税は払う?
払います。傷病手当金の受給中も健康保険・厚生年金保険料は免除されず、本人負担分を会社に支払う(給与から引けないため振込等)のが一般的です。月収30万円・40歳未満なら本人負担は月約42,645円(健康保険9.90%・子ども子育て支援金0.23%・厚生年金18.3%の各半分、令和8年度協会けんぽ全国平均)、40〜64歳は介護保険1.62%の半分が加わり月約45,075円。月20万円の手当金から差し引くと実質約15.7万円です。住民税も前年所得に対して請求が続きます。傷病手当金自体は非課税です。
転職したばかり(加入12か月未満)だと減る?
支給開始日以前の被保険者期間が12か月に満たない場合、「本人の直近の標準報酬月額の平均」と「全被保険者の平均額」の低い方で計算します。協会けんぽの平均額は支給開始日が2025年4月1日以降なら32万円(それ以前は30万円)です。たとえば月収50万円の人が転職半年で休業すると、日額は11,113円ではなく7,113円(32万円÷30=10,670円×2/3)になります。月収32万円以下の人は影響を受けません。
退職後も傷病手当金はもらえる?
①退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上ある、②退職日に傷病手当金を受けているか受けられる状態(待期完成済み)である、③退職日に出勤していない、の3つを満たせば、退職後も残りの期間を受給できます(資格喪失後の継続給付)。ただし退職後に老齢年金を受け取れる場合は、年金の日額が手当金より少ないときの差額のみ支給です。障害厚生年金を受けられる場合も同様に調整されます。
自営業・フリーランスでももらえる?
国民健康保険には原則として傷病手当金の制度がないため、自営業・フリーランスは対象外です(コロナ特例は終了)。会社員の約2/3の保障がない分、民間の所得補償保険・就業不能保険や、生活費6か月分程度の生活防衛資金で備えるのが基本です。会社員でも、手当金で埋まらない1/3と1年6か月以降の無収入期間を民間保険で補う人がいます。
どんな病気で受給する人が多い?平均の受給期間は?
協会けんぽ「現金給付受給者状況調査(令和6年度)」によると、受給原因の39.15%が精神及び行動の障害(うつ病・適応障害など)で最多です。支給開始から調査時点までの平均支給期間は171.75日(約5.7か月)、精神疾患に限ると215.28日と長く、1日あたりの平均支給額は5,866円でした。受給件数の21.52%は退職後の継続給付です。
この計算の前提データはどこから?
支給額は健康保険法第99条(標準報酬日額の2/3・待期3日・通算1年6か月)、端数処理と加入12か月未満の32万円は協会けんぽ「傷病手当金」ページ、標準報酬月額の全50等級と保険料率(健康保険9.90%全国平均・介護1.62%・子ども子育て支援金0.23%・厚生年金18.3%)は協会けんぽ「令和8年度保険料額表」、受給者統計は協会けんぽ「現金給付受給者状況調査(令和6年度)」に基づきます。いずれも2026年9月時点で公式サイトと照合済みです。
シミュレーション結果が実感と合わない場合は?
本シミュレーターは入力した月収を1つの等級に当てはめて計算します。実際は支給開始日以前12か月の各月の標準報酬月額を平均するため、昇給・降給や4〜6月の残業で等級が変わった人はズレが出ます。健保組合(大企業・公務員の共済など)は付加給付で上乗せがある場合があり、健康保険料率も組合・都道府県ごとに異なります。計算ロジックの誤りに気づかれた場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。正確な金額は加入している健康保険(協会けんぽ支部・健保組合)にご確認ください。
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