くらシム
交通・通信

車の維持費を年間10万円削減した28歳の見直し記録【地方在住・車通勤のケーススタディ】

年収400万円・地方在住の28歳が、車の保険・ガソリン・車検・買い替え戦略を見直して年間10万円の維持費削減を達成。5つのシミュレーターで検証したリアルな見直しプロセス。

年間55万円。高橋さんが車にかけていた金額だ。

月にすると約4.6万円。手取り26万円のうち約18%が車に消えている計算になる。地方在住で車通勤が必須の高橋さん(仮名・28歳・独身)にとって、車を手放すという選択肢はない。では、この55万円をどこまで圧縮できるか——。

高橋さんのプロフィール

項目内容
年齢28歳
職業メーカー勤務(正社員)
年収400万円(手取り約26万円/月)
居住地長野県(地方都市)
通勤車で片道25km(往復50km/日)
普通車(2.0Lセダン・新車購入4年目)
家族独身

現状の維持費を「見える化」する

まず車の生涯コストシミュレーターで、年間の維持費を項目別に洗い出した。

年間維持費の内訳(見直し前)

費目年間コスト月換算
自動車税36,000円3,000円
自動車保険(任意)96,000円8,000円
ガソリン代255,000円21,250円
車検(2年ごと・年割)57,000円4,750円
駐車場代60,000円5,000円
メンテナンス・消耗品30,000円2,500円
高速道路・有料道路18,000円1,500円
合計552,000円46,000円

自動車税36,000円は2.0Lセダン(2019年10月以降の新規登録・1.5L超2.0L以下)の現行税率。年間55.2万円のうち、大きいのはガソリン代(25.5万円)と自動車保険(9.6万円)。この2つだけで全体の約64%を占めている。

見直し1: 自動車保険を徹底比較

自動車保険料シミュレーターで、現在の保険内容を分析した。

高橋さんは新車購入時にディーラーで勧められた代理店型保険に加入していた。

項目現在(代理店型)ダイレクト型A社ダイレクト型B社
対人対物無制限無制限無制限
人身傷害5,000万円3,000万円3,000万円
車両保険一般(免責0万)一般(免責5万)エコノミー
弁護士費用特約ありありあり
ロードサービスありありあり
年間保険料96,000円52,000円41,000円

代理店型とダイレクト型で年間4.4〜5.5万円の差。補償内容にほとんど違いはない。

高橋さんが見直したポイント:

  1. 車両保険の免責金額を0→5万円に変更: 小さな傷は自費修理のほうが等級ダウンを防げる
  2. 人身傷害を5,000万→3,000万円に変更: 独身・扶養なしなら3,000万円で十分
  3. ダイレクト型に切り替え: 事故対応もスマホで完結する時代

結果、年間保険料は96,000円 → 52,000円に。年間44,000円の削減。

見直し2: ガソリン代の最適化

ガソリン代シミュレーターで、月のガソリン消費量を正確に把握した。

現在のガソリン消費

```
通勤: 50km/日 × 22日 = 1,100km/月
プライベート: 約400km/月
合計: 1,500km/月(年間18,000km)

燃費: 12km/L
月のガソリン消費: 125L
ガソリン単価: 170円/L(レギュラー)
月のガソリン代: 21,250円 → 年間255,000円
```

ガソリン代を下げるには「燃費を上げる」か「単価を下げる」かの2択。

単価を下げる

給油方法リッター単価月の節約額
フルサービスSS(現在)170円
セルフSS162円1,000円
セルフSS + 提携カード割引157円1,625円
コストコ(会員)152円2,250円

高橋さんはセルフSSに切り替え、石油元売り系のクレジットカード(年会費無料・リッター2円引き)を導入。単価は170円→160円になり、月1,250円、年間15,000円の削減

燃費を改善する

エコドライブを意識するだけでも燃費は変わる。急発進・急加速を避け、タイヤの空気圧を適正に保つことで、12km/L → 13.5km/Lに改善した。

```
改善前(単価160円切替後): 1,500km ÷ 12km/L × 160円 = 20,000円/月
改善後: 1,500km ÷ 13.5km/L × 160円 = 17,778円/月
差額: 約2,200円/月 → 年間約26,700円
```

ガソリン関連の合計削減額: 単価分15,000円+燃費分26,700円 = 年間約41,700円

見直し3: 車検の賢い受け方

車検費用シミュレーターで、車検の費用構成を分析した。

項目ディーラー車検車検専門店ユーザー車検
法定費用(重量税+自賠責+印紙)約44,500円約44,500円約44,500円
基本整備料40,000円20,000円0円
追加整備・部品交換30,000円15,000円実費
代車費用無料無料〜有料
合計(2年ごと)約114,000円約79,000円約50,000円
年割57,000円39,500円25,000円

法定費用の内訳は、自動車重量税24,600円(車両重量1.5t以下・13年未満)+自賠責保険24ヶ月17,650円(2023年4月改定後)+印紙代約2,200円。どこで受けても変わらないのはこの部分で、差がつくのは整備料だ。

高橋さんはディーラー車検から車検専門店に切り替えた。ユーザー車検は平日に陸運局に行く必要があり、仕事の都合で断念。

年割で57,000円 → 39,500円。年間17,500円の削減

> 注意: 車検専門店でも法定24ヶ月点検は含まれる。ただし、ディーラーのような予防整備(まだ交換不要な部品の先行交換)は行わないことが多い。走行距離が多い人は、別途オイル交換などのメンテナンスを自分で管理する必要がある。

見直し4: 次の車選び——新車か中古車か

4年目のセダンはまだ乗れるが、次の買い替えに向けて新車 vs 中古車シミュレーターで比較しておいた。

10年間の保有コスト比較

項目新車(コンパクトカー)中古車(3年落ち同車種)
購入価格220万円130万円
リセールバリュー(10年後)約30万円約10万円
実質購入コスト190万円120万円
修理・メンテナンス約40万円約65万円
10年間の総コスト約230万円約185万円

10年で約45万円の差。年間4.5万円、中古車のほうが安い。

さらに重要なのは車種選びだ。高橋さんの2.0Lセダンは燃費12km/L。コンパクトカー(1.5L)なら18km/L前後が期待できる。

```
現在のガソリン代(2.0Lセダン・13.5km/L・160円/L): 約213,000円/年
コンパクトカー(18km/L・160円/L)の場合: 約160,000円/年
差額: 約53,000円/年
```

次の買い替えでコンパクトカーに乗り換えれば、ガソリン代だけで年間5.3万円のさらなる削減が見込める。加えて自動車税も36,000円→30,500円(1.0L超1.5L以下)に下がる。

全施策の効果まとめ

施策年間削減額難易度
自動車保険の切り替え44,000円★☆☆(ネットで完結)
ガソリン単価の最適化15,000円★☆☆(カード変更のみ)
エコドライブ26,700円★★☆(習慣化が必要)
車検の見直し17,500円★☆☆(店舗変更のみ)
今回の合計103,200円
*次回買い替え時(参考)**+53,000円*

年間約10.3万円の削減を達成。目標の10万円をクリアした。

見直し後の年間維持費

費目見直し前見直し後削減額
自動車税36,000円36,000円
自動車保険96,000円52,000円▲44,000円
ガソリン代255,000円213,300円▲41,700円
車検(年割)57,000円39,500円▲17,500円
駐車場代60,000円60,000円
メンテナンス30,000円30,000円
高速道路18,000円18,000円
合計552,000円448,800円▲103,200円

月換算で約37,400円。手取りに対する車の比率は約17.7%から約14.4%に下がった。

高橋さんの振り返り

「車は必需品だから仕方ないと思っていた。でも『仕方ない』で思考停止していた部分が多かった」

特に大きかったのは自動車保険の見直しだという。ディーラーに勧められるまま入った保険を4年間放置していた。ネットで10分比較するだけで年間4.4万円が浮く。この「10分の作業」に気づけるかどうかが分かれ目だ。

地方在住で車が手放せない人は、まず車の生涯コストシミュレーターで自分の年間維持費を「見える化」するところから始めてみてほしい。数字が見えれば、どこを削ればいいかは自然とわかる。

よくある質問(FAQ)

Q. この記事の数字の出典は?

自動車税は2019年10月以降新規登録車の現行税率(1.5L超2.0L以下36,000円・1.0L超1.5L以下30,500円)、車検の法定費用は自動車重量税24,600円(1.5t以下)+自賠責保険17,650円(2023年4月改定後・24ヶ月)+印紙代の実額です。ガソリン代は「走行距離÷燃費×単価」で全行検算しており(月1,500km・12km/L・170円/Lで月21,250円)、保険料・整備料は損害保険料率算出機構の統計と見積もり相場に基づくモデル値です。車の生涯コストシミュレーターではセダン・コンパクト・軽など車種別の標準値(セダンは燃費15km/L・車検11万円/回等)で計算できます。

Q. 車両保険は外したほうが得?

車齢と貯蓄次第です。新車〜5年目までは修理費が高額になりやすく車両保険の価値が大きい一方、車両価値が下がった7年目以降は「保険料+等級ダウンの将来負担」が受取額を上回りやすくなります。高橋さんのように免責5万円を設定して保険料を下げ、小傷は自費で直すのが中間解です。まとまった修理費(30〜50万円)を貯蓄から出せるなら、古い車では外す判断も合理的です。

Q. ユーザー車検は初心者でもできる?

できますが、条件があります。検査自体は陸運局(運輸支局)で1時間程度で終わり、費用は法定費用+テスター代数千円で済みます。ただし平日日中しか受けられず、不合格箇所があれば当日中の再検査または後日再受験になります。また車検はあくまで「検査」であり、法定24ヶ月点検や消耗品交換は含まれないため、整備を怠ると故障リスクを自分で負うことになります。平日に動ける人・基本的な点検を自分でできる人向けの選択肢です。

Q. 軽自動車に乗り換えたらいくら変わる?

税金だけで年25,200円の差が出ます(軽自動車税10,800円 vs 2.0Lセダン36,000円)。さらに燃費(軽は20km/L前後)・車検の重量税・タイヤ等の消耗品も安く、年間維持費の差は5〜8万円程度になるのが一般的です。ただし高橋さんのように片道25kmの通勤で毎日高速や山道を走る場合、走行安定性・安全装備・疲労の差も考慮に入れるべきで、金額だけで決めるのは勧めません。車種別の生涯コスト差は車の生涯コストシミュレーターで比較できます。

Q. 数字が実感と合わない場合は?

ガソリン単価は地域と時期(補助金の増減)で10円/L以上動き、保険料は年齢・等級・車種・地域で大きく変わります。まずは自動車保険料シミュレーターガソリン代シミュレーターでご自身の条件に置き換えて試してください。記事の計算に疑問がある場合はお問い合わせページからご連絡いただければ、前提の改善に活用します。

関連シミュレーター

---

  • 総務省「小売物価統計調査」ガソリン価格推移(2025年)
  • 損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」2025年度
  • 国土交通省「自動車の検査制度」
  • 一般財団法人 自動車検査登録情報協会「自動車保有台数統計」
  • JAF「エコドライブ10のすすめ」

この記事の内容をシミュレーションしてみましょう

あなたの条件を入力すると、具体的な数字で結果が分かります

シミュレーターを使う

広告

関連記事

広告