国民健康保険料|年収400万=年31万・500万=年40万【令和8年度早見表】
国保料は東京23区・単身なら年収400万で年約31.4万円、500万で約39.8万円、700万で約57.2万円(令和8年度)。新設の子ども・子育て支援金分、賦課限度額113万円、軽減基準31万/57万円への改定、地域別で年12万円の差、社保との比較まで。年収・世帯人数・地域で即計算できるシミュレーター付き。
国民健康保険料は「前年の所得」と「加入人数」で決まる
結論: 国民健康保険料(国保)は前年1〜12月の所得と加入者の人数で決まり、東京23区・単身・40歳未満の令和8年度(2026年4月〜2027年3月)の目安は給与年収400万円で年約31.4万円(月約2.6万円)、500万円で年約39.8万円、700万円で年約57.2万円です。令和8年度からは4つ目の区分「子ども・子育て支援金分」が加わり、保険料の上限(賦課限度額)は合計113万円に上がりました。同じ年収なら会社員の社会保険(社保)の本人負担の方が3〜4割安いのが一般的です。
国保料は次の3つの要素でできています。
| 要素 | 内容 | 東京23区(令和8年度・医療分) |
|---|---|---|
| 所得割 | (前年所得−43万円)× 料率 | 7.51% |
| 均等割 | 加入者1人あたりの定額 | 47,600円 |
| 平等割 | 1世帯あたりの定額 | なし(23区は採用していない) |
この計算を「医療分」「後期高齢者支援金分」「介護分(40〜64歳のみ)」「子ども・子育て支援金分」の4区分それぞれで行い、合算した額が1年分の保険料です。
令和8年度の東京23区の料率
| 区分 | 所得割 | 均等割(1人) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.51%(前年度7.71%) | 47,600円 | 67万円(前年度66万円) |
| 後期高齢者支援金分 | 2.80%(2.69%) | 17,600円 | 26万円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.43%(2.25%) | 17,800円 | 17万円 |
| 子ども・子育て支援金分(新設) | 0.27% | 1,873円(18歳以上のみ) | 3万円 |
| 合計 | 13.01%(介護分を含む) | — | 113万円 |
子ども分の均等割は1,800円に「18歳以上均等割」73円を足した額です。18歳未満の子どもの均等割は10割軽減(0円)になり、その分を18歳以上の加入者が負担します。制度の背景は「子ども・子育て支援金の仕組み」で詳しく解説しています。
計算例: 給与年収400万円・単身・30代
- 所得 = 400万円 − 給与所得控除124万円 = 276万円
- 算定基礎 = 276万円 − 43万円 = 233万円
- 医療分 = 233万円 × 7.51% + 47,600円 = 222,583円
- 支援分 = 233万円 × 2.80% + 17,600円 = 82,840円
- 子ども分 = 233万円 × 0.27% + 1,873円 = 8,164円
- 合計 = 313,587円(月約26,100円)
45歳なら介護分(233万円 × 2.43% + 17,800円 = 74,419円)が加わり、年388,006円になります。
年収別・国保料の早見表(東京23区・単身)
| 給与年収 | 所得 | 40歳未満 | 40〜64歳 | 社保の本人負担 |
|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 132万円 | 約16.1万円 | 約20.1万円 | 約10.3万円 |
| 300万円 | 202万円 | 約23.5万円 | 約29.2万円 | 約15.7万円 |
| 400万円 | 276万円 | 約31.4万円 | 約38.8万円 | 約20.6万円 |
| 500万円 | 356万円 | 約39.8万円 | 約49.2万円 | 約24.8万円 |
| 700万円 | 520万円 | 約57.2万円 | 約70.5万円 | 約35.7万円 |
| 1,000万円 | 805万円 | 約87.3万円 | 約104.3万円 | 約50.2万円 |
※ 所得は令和7年分の給与所得控除(最低65万円)で計算。社保は協会けんぽ東京(令和8年度 健康保険9.85%+子ども・子育て支援金0.23%)の本人負担で、賞与なし・40歳未満の場合。
医療分が上限67万円に届くのは所得およそ872万円(年収約1,070万円)からで、それ以上は所得が増えても医療分は増えません。
軽減制度 ― 基準額が令和8年度に引き上げ
世帯の所得が一定以下なら、均等割・平等割が自動で減額されます(所得割は減りません)。
| 軽減 | 所得基準(令和8年度) | 前年度 | 単身の場合 |
|---|---|---|---|
| 7割 | 43万円以下 | 同じ | 所得43万円以下 |
| 5割 | 43万円+31万円×人数 以下 | 30.5万円 | 所得74万円以下 |
| 2割 | 43万円+57万円×人数 以下 | 56万円 | 所得100万円以下 |
たとえば所得0円の単身なら7割軽減で年20,122円(月約1,680円)。3人世帯(未就学児1人)で給与年収200万円(所得132万円)なら5割軽減で年99,673円減り、さらに未就学児の均等割5割軽減で16,300円減って、年177,535円になります。所得の申告をしていないと判定できないため、収入がなくても住民税の申告はしておきましょう。
地域で年12万円の差
同じ給与年収400万円・単身・40歳未満でも、令和8年度の料率では次のように変わります。
| 地域 | 年額 | 月額 |
|---|---|---|
| 福岡市 | 約27.0万円 | 約2.3万円 |
| 東京23区 | 約31.4万円 | 約2.6万円 |
| 横浜市 | 約31.9万円 | 約2.7万円 |
| 名古屋市 | 約34.0万円 | 約2.8万円 |
| 大阪市(府統一料率) | 約39.2万円 | 約3.3万円 |
大阪府は医療分の所得割が9.50%と高く、1世帯33,908円の平等割もかかります。福岡市は所得割が低い代わりに全区分に平等割があるため、加入人数が多い世帯ほど差は縮まります。名古屋市は独自の控除があり、実額はこれより低くなる場合があります。
Q&A
Q. 国保と社保、どちらが安い?
上の早見表のとおり、同じ給与年収なら社保の本人負担は国保の6〜7割程度です。社保は会社が半分負担し、扶養家族の保険料もかからないためです。さらに社保には傷病手当金・出産手当金もあります。会社員の天引き額は社会保険料シミュレーター、働き方ごとの手取り差はフリーランスvs会社員シミュレーターで比べられます。
Q. 子どもがいると国保料はどう変わる?
国保には「扶養」がないため、子どもも1人ずつ医療分・支援分の均等割(23区で計65,200円)がかかります。ただし未就学児はその均等割が5割軽減され、子ども分の均等割は18歳未満なら0円です。東京23区で夫婦とも40代・子ども2人(うち未就学児1人)、給与年収400万円(所得276万円)の4人世帯なら年約57.1万円で、うち未就学児の軽減で年32,600円下がっています。同じ世帯が社保なら扶養家族の保険料はかからないため、家族が多いほど社保との差は広がります。
Q. 退職したら任意継続と国保のどちらが安い?
任意継続は会社負担分も自分で払いますが、協会けんぽなら標準報酬月額の上限が32万円(令和8年度)で、扶養家族が何人いても保険料は同じです。国保は前年所得で決まるので、退職1年目は任意継続、所得が下がった2年目は国保が安くなるケースが多くなります。会社都合の退職なら国保の「非自発的失業者の軽減」(給与所得を30/100とみなす)で逆転することもあるため、健康保険の選び方シミュレーターで両方を試算しましょう(解説は「任意継続・国保・扶養の選び方」)。
Q. 個人事業主は国保料を下げられる?
国保料は「総所得金額」で決まるため、経費の計上や青色申告特別控除(最大65万円)で所得を下げればそのぶん所得割が下がります。23区なら所得65万円の差で年約6.8万円(40歳未満)変わります。青色申告のメリット計算や個人事業主の税金シミュレーターで、所得税・住民税と合わせた効果を確認できます。
Q. この記事の前提データはどこから?
東京23区は特別区共通基準(豊島区の国保運営協議会資料「豊島区国民健康保険条例の一部を改正する条例について」)、横浜市・大阪府統一保険料率・名古屋市・福岡市は各自治体が公表した令和8年度の料率です。賦課限度額と軽減判定基準は令和8年度の国民健康保険法施行令の改正内容、社保は全国健康保険協会の令和8年度保険料率を使っています。
Q. 数字が実感と合わない場合は?
資産割のある自治体、世帯に所得のある人が複数いる場合、65歳以上の年金所得の特別控除、年度途中の加入(月割り)などで実際の額はずれます。住民税の決定通知書にある「総所得金額」を国民健康保険料シミュレーターに入れると近い額が出ます。正確な額はお住まいの市区町村の国保窓口で確認し、計算の誤りに気づいたらお問い合わせからお知らせください。
関連シミュレーター
- 国民健康保険料シミュレーター — 令和8年度料率で年額・月額・軽減判定・社保比較
- 健康保険の選び方シミュレーター — 退職後の任意継続・国保・扶養を比較
- 社会保険料シミュレーター — 会社員の健保・厚生年金・雇用保険
- 住民税シミュレーター — 国保料の計算ベースになる所得と住民税
- 個人事業主の税金シミュレーター — 所得税・住民税・国保・事業税をまとめて計算
- 青色申告のメリット計算 — 65万円控除で税金と国保料がいくら下がるか