年末の粗大ごみは11月中に予約——ソファ・ベッド・学習机・自転車・洗濯機・PCの6点は区の収集なら約1.3万円、不用品回収なら4万円前後。ジモティーで譲っても浮くのは2,200円だけで、差がつくのは「運び出し」と「12月の予約枠」だった【2026年の年末】
年末の片づけで出る大物6点(3人掛けソファ・シングルベッド・学習机・自転車・洗濯機・ノートPC)を、自治体の粗大ごみ、家電リサイクル、PCの無料回収、不用品回収業者、ジモティー等のリユースで処分すると総額はいくらか。新宿区の品目別手数料(ソファ3人掛け2,300円・シングルベッド1,300円など)と家電リサイクル料金(洗濯機2,530円、エアコンは2026年2月から一部メーカー550円)で計算した。12月は申込が集中して年内に収集されない自治体もあるため、11月中に予約すべき理由と、ルートの選び方をフローチャートで整理。
「年末に片づけよう」と決めた大物を、12月に入ってから区のサイトで申し込むと、収集日が年明けになっていることがある。
千葉市は過去の年末の広報で「12月は申し込みが多いため、収集が1月以降になる場合もあります」と案内し、大阪市東淀川区も「12月26日までの申込は原則12月中に収集するが、申込状況により12月に収集できない場合がある」と呼びかけていた。福生市(2022年度)のように「年内回収の申込みは12月21日まで」と締切を切る自治体もある。2026年の締切は各自治体の11〜12月の広報で発表される。
つまり年末の粗大ごみは、お金より先に「予約枠」の勝負になる。この記事では、年末によく出る大物6点を例に、処分ルートごとの総額と手間を並べ、11月中に何を決めておけばいいかを整理する。
例にする6点と、それぞれの「出し先」
まず前提として、大物は全部が粗大ごみで出せるわけではない。法律で出し先が決まっているものがある。
| 品目 | 出し先 | 根拠 |
|---|---|---|
| 3人掛けソファ | 自治体の粗大ごみ | 各自治体の条例 |
| シングルベッド+ベッドマット | 自治体の粗大ごみ(2品目扱い) | 同上 |
| 学習机 | 自治体の粗大ごみ | 同上 |
| 自転車(大人用) | 自治体の粗大ごみ | 同上 |
| 洗濯機 | 粗大ごみ不可。販売店引取または指定引取場所 | 家電リサイクル法 |
| ノートPC | 多くの区で収集不可。メーカー回収・宅配回収 | 資源有効利用促進法 |
家電リサイクル法の対象は、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の4品目。PCは大田区や杉並区のように「メーカーに回収・リサイクルが義務付けられているため区では回収しない」と明記している自治体が多い。
ルート別の総額を計算する
ルート1:区の粗大ごみ+家電リサイクル+PC無料回収
新宿区の品目別手数料(区公式サイト)で計算する。
| 品目 | 手数料 | 処理券の組み合わせ |
|---|---|---|
| ソファ(3人掛け) | 2,300円 | A券1枚+B券7枚 |
| シングルベッド(マット除く) | 1,300円 | A券2枚+B券3枚 |
| ベッドマット | 1,300円 | A券2枚+B券3枚 |
| 学習机 | 1,300円 | A券2枚+B券3枚 |
| 自転車(16インチ以上) | 900円 | B券3枚 |
| 粗大ごみ小計 | 7,100円 |
処理券はA券200円・B券300円の2種類で、コンビニ等で買って品物に貼る。
ここに洗濯機とPCを足す。
- 洗濯機:リサイクル料金 2,530円(主要メーカー公表額、税込)+販売店の収集運搬料金
- ノートPC:PCリサイクルマーク付きならメーカー回収で追加料金なし。リネットジャパンの宅配回収も、PC本体を含む1箱(3辺計140cm以内・20kg以下)は無料
収集運搬料金は店舗ごとに違うため、ここでは仮に3,300円とすると、
> 7,100円 + 2,530円 + 3,300円 + 0円 = 1万2,930円
自分で指定引取場所に持ち込めば収集運搬料はかからず、9,630円まで下がる。
ルート2:許可を持つ不用品回収業者にまとめて依頼
軽トラック1台分の「積み放題」プランは、地域や業者によって幅があるが3〜5万円程度の提示が多い。中間の 4万円 で置くと、ルート1との差は約2万7,000円。
この2万7,000円で買っているのは、主に次の3つだ。
- 運び出し:区の粗大ごみは、指定日の朝に自分で玄関先や集積所まで出すのが原則。3階・エレベーターなしの部屋から3人掛けソファを下ろすのは2人がかりになる
- 日時の自由:業者は最短で翌日〜数日後に来る。12月の予約枠争いと無縁
- 分別の手間:洗濯機・PC・粗大ごみを別々に手配しなくていい
ルート3:リユースを混ぜる
学習机と自転車をジモティーで「0円・取りに来てくれる方」に譲り、残りを区に出す場合。
> 粗大ごみ(ソファ2,300円+ベッド1,300円+マット1,300円)4,900円 + 洗濯機5,830円 + PC 0円 = 1万730円
ルート1との差は 2,200円。譲渡の投稿、問い合わせへの返信、受け渡しの日程調整を考えると、「節約のためにリユース」は割に合わないことが多い。リユースの価値はお金より、12月に予約が取れなかったときの逃げ道として持っておく点にある。
3ルートのまとめ
| ルート1 区の収集 | ルート2 回収業者 | ルート3 リユース併用 | |
|---|---|---|---|
| 総額(6点) | 約1万2,930円 | 約4万円 | 約1万730円 |
| 運び出し | 自分 | 業者 | 一部は引取者 |
| 予約の取りやすさ(12月) | 混む | 比較的自由 | 相手次第 |
| 手配の数 | 3〜4か所 | 1か所 | 4か所以上 |
| 向く人 | 1階・エレベーターあり、11月中に動ける | 階段のみ、量が多い、日程がない | 状態の良い家具がある |
11月中に予約したほうがいい3つの理由
1. 申込から収集まで、普段でも1〜2週間かかる
多くの区は、ネット申込は24時間受付でも、収集日は地区ごとの曜日で割り振られる。12月はそこに申込が集中する。
2. 年末年始は受付も収集も止まる
世田谷区の粗大ごみ受付センターは「月〜土曜日、午前8時〜午後7時(日曜日・年末年始を除く)」。大阪市東淀川区の過去の例では12月29日〜1月3日が受付休止だった。年内最後の収集日は、申込締切よりさらに前に埋まる。
3. 業者も12月は高くなりやすい
回収業者や引越し業者は繁忙期に予約が詰まり、希望日に来てもらえない、または割増になることがある。「区で間に合わなければ業者に」という順番だと、両方取り逃がしやすい。
年末までの段取り(逆算カレンダー)
- 10月下旬〜11月上旬:家の中を一周して、出す物をリスト化。家電4品目とPCを仕分ける
- 11月中旬まで:区の粗大ごみをネット申込。収集日を確定させる
- 11月中:洗濯機は買い替え先の販売店に引取を依頼するか、指定引取場所への持込日を決める。PCはデータを消去してメーカー回収か宅配回収に申込
- 収集日の前日まで:処理券を購入し、品物に貼る。ベッドなどは解体しても手数料は変わらない(世田谷区は「解体前の大きさで決まる」と明記)
- 12月上旬:予約が取れなかった物だけ、ジモティー譲渡か許可業者に回す
判断フローチャート
> Q1. 出す物にエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機・PCはあるか?
> → ある:その品目だけ家電リサイクル(販売店・指定引取場所)とPC回収に分ける
> → ない:Q2へ
>
> Q2. 自分(+1人)で玄関先・集積所まで運び出せるか?
> → できる:Q3へ
> → できない:許可業者に見積もり(2〜3社)
>
> Q3. 11月中に区へ申し込めるか?
> → できる:区の粗大ごみで出す(最安)
> → できない/予約が埋まった:状態の良い物はリユース、残りは許可業者
よくある疑問
Q. 「無料回収します」と回っているトラックに出してもいい?
家庭から出る不用品を回収・運搬するには、市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可(または委託)が必要だ。古物商や産業廃棄物の許可だけでは、家庭ごみは運べない。無料と言われて積んだあとに高額な料金を請求される、回収品が不法投棄されるといったトラブルについて、環境省や各自治体が注意喚起している。業者に頼むなら、自治体のサイトで許可業者を確認してから見積もりを取る。
Q. エアコンのリサイクル料金が安くなったと聞いた
東芝ライフスタイルとコロナは、家庭用エアコンのリサイクル料金を2026年2月1日から990円→550円(税込)に改定した。名古屋市の一覧(2026年8月更新)でも、エアコンは「550円〜990円」とメーカーで幅がある表記になっている。正確な金額はメーカー名で、家電製品協会の家電リサイクル券センターのサイトで確認できる。
Q. 手数料は全国どこでも同じ?
違う。この記事の金額は新宿区の例で、品目区分や金額は自治体ごとに異なる。同じ東京23区でも、申込時に案内される金額を必ず確認したい。
Q. 粗大ごみを減らす意味で、トランクルームに移すのはあり?
「捨てるか迷う」物を年をまたいで預けるのは手だが、月額料金は積み上がる。トランクルーム費用シミュレーターで、預ける期間の総額と、処分して買い直す場合を比べてから決めると後悔が少ない。
数字を自分の家に置き換えるなら
出す物の品目と数が決まったら、次の3つで試算できる。
- 売れそうな物の売却益と、空いたスペースの「家賃換算」:断捨離の経済効果シミュレーター
- 年明けに引越しを控えているなら、処分量で変わる業者費用:引越し費用シミュレーター
- 片づけと一緒に大掃除をプロに頼むかの判断:家事代行 費用対効果シミュレーター
- 賃貸を出る予定があるなら、退去時の原状回復費:賃貸 退去費用シミュレーター
最後に一つだけ。この記事の6点なら、区の収集で約1万3,000円、業者で約4万円。その差の大半は「運び出し」と「日程」の対価だ。11月中に予約さえ押さえれば、差額の2万7,000円はそのまま年末の別の出費に回せる。
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- 新宿区「粗大ごみの出し方・品目別手数料」
- 世田谷区「粗大ごみの申込み」(受付時間・解体時の手数料の扱い)
- 名古屋市「家電リサイクル法対象品目の出し方」(2026年8月27日更新)
- 東芝ライフスタイル/コロナ「家庭用エアコンのリサイクル料金改定のお知らせ」(2026年2月1日改定)
- 千葉市・大阪市東淀川区・福生市 各広報(年末の粗大ごみ受付に関する案内)
- 大田区・杉並区「パソコンの処分方法」、リネットジャパンリサイクル宅配回収の自治体案内