税金・社会保険
年末調整の還付金はいくら?控除項目別にわかりやすく計算
年末調整で戻ってくる還付金の目安を控除項目別に解説。生命保険料控除・住宅ローン控除・扶養控除など、申告漏れしやすい項目もチェックできます。
年末調整で「お金が戻る」仕組み
毎月の給与から天引きされている所得税は、あくまで「概算」です。年末調整で1年間の正確な税額を計算し、払いすぎた分が還付金として戻ってきます。多くの人は数千円〜数万円の還付を受けていますが、控除の申告漏れで損をしているケースも少なくありません。
年末調整で使える主な控除
| 控除項目 | 最大控除額(所得税) | 対象者 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 48万円 | 全員(所得2,500万円以下) |
| 配偶者控除 | 38万円 | 配偶者の所得48万円以下 |
| 配偶者特別控除 | 最大38万円 | 配偶者の所得48〜133万円 |
| 扶養控除(一般) | 38万円 | 16歳以上の扶養親族 |
| 扶養控除(特定) | 63万円 | 19〜22歳の扶養親族 |
| 生命保険料控除 | 最大12万円 | 生命・医療・年金保険加入者 |
| 地震保険料控除 | 最大5万円 | 地震保険加入者 |
| 住宅ローン控除 | 最大35万円/年 | 住宅ローン残高がある人 |
| iDeCo(小規模企業共済等掛金控除) | 掛金全額 | iDeCo加入者 |
控除項目別の還付金目安
所得税率20%(年収600〜900万円程度)の場合の還付金目安:
生命保険料控除
| 保険の種類 | 年間保険料 | 控除額 | 還付金の目安 |
|---|---|---|---|
| 一般生命保険 | 8万円以上 | 4万円 | 約8,000円 |
| 医療保険・がん保険 | 8万円以上 | 4万円 | 約8,000円 |
| 個人年金保険 | 8万円以上 | 4万円 | 約8,000円 |
| 3つすべて加入 | 最大12万円 | 約24,000円 |
3種類すべて加入していれば、合計で最大約24,000円の還付です。
住宅ローン控除
| ローン残高 | 控除率 | 還付金(税額控除) |
|---|---|---|
| 1,000万円 | 0.7% | 約70,000円 |
| 2,000万円 | 0.7% | 約140,000円 |
| 3,000万円 | 0.7% | 約210,000円 |
| 4,000万円 | 0.7% | 約280,000円 |
住宅ローン控除は「税額控除」のため、控除額がそのまま還付金になります。最大で年間35万円が13年間戻ってきます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
| 加入者区分 | 月額上限 | 年間掛金 | 還付金の目安(税率20%) |
|---|---|---|---|
| 会社員(企業年金なし) | 23,000円 | 276,000円 | 約55,200円 |
| 会社員(企業年金あり) | 12,000円 | 144,000円 | 約28,800円 |
| 公務員 | 12,000円 | 144,000円 | 約28,800円 |
| 自営業 | 68,000円 | 816,000円 | 約163,200円 |
iDeCoの掛金は全額が所得控除。住民税も合わせると、年収600万円の会社員で年間約8万円の節税になります。
扶養控除
| 扶養親族 | 控除額 | 還付金の目安(税率20%) |
|---|---|---|
| 16〜18歳の子ども1人 | 38万円 | 約76,000円 |
| 19〜22歳の子ども1人(特定扶養) | 63万円 | 約126,000円 |
| 70歳以上の同居の親1人 | 58万円 | 約116,000円 |
大学生の子どもがいる場合は特定扶養控除で約12.6万円の還付になります。
年収別・還付金のモデルケース
ケース1: 年収500万円・独身
| 控除項目 | 還付金 |
|---|---|
| 生命保険料控除(一般+医療) | 約12,000円 |
| iDeCo(月23,000円) | 約41,400円 |
| 合計 | 約53,400円 |
ケース2: 年収700万円・配偶者あり・子ども2人(大学生+高校生)
| 控除項目 | 還付金 |
|---|---|
| 配偶者控除 | 約76,000円 |
| 特定扶養控除(大学生) | 約126,000円 |
| 扶養控除(高校生) | 約76,000円 |
| 生命保険料控除(3種) | 約24,000円 |
| 住宅ローン控除(残高3,000万円) | 約210,000円 |
| 合計 | 約512,000円 |
フル活用すれば年間50万円以上の還付も可能です。
申告漏れしやすい控除
| よくある漏れ | 内容 |
|---|---|
| 配偶者のパート収入が103万円以下 | 配偶者控除を忘れている |
| 離れて暮らす親への仕送り | 扶養控除の対象になる可能性 |
| 生命保険の控除証明書を出し忘れ | 毎年届く証明書を提出 |
| iDeCoの掛金証明書を出し忘れ | 10〜11月に届く証明書を提出 |
| 地震保険の控除 | 火災保険と一緒に契約していると見落としがち |
年末調整で対応できないもの(確定申告が必要)
| 控除項目 | 概要 |
|---|---|
| 医療費控除 | 年間10万円超の医療費 |
| ふるさと納税(6自治体以上) | ワンストップ特例が使えない場合 |
| 雑損控除 | 災害・盗難の被害 |
| 寄附金控除(ふるさと納税以外) | NPO等への寄付 |
| 初年度の住宅ローン控除 | 2年目以降は年末調整で対応可能 |
あなたの年末調整還付金をシミュレーション
年収と控除項目を入力すれば、年末調整で戻ってくる還付金の目安が分かります。申告漏れがないかチェックしましょう。