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年末調整の還付金はいくら?控除項目別の金額と申告漏れチェックリスト

年末調整による還付金の仕組みと計算方法を解説。生命保険料控除・配偶者控除・住宅ローン控除・iDeCoの還付金額を年収別に具体的にシミュレーション。

年末調整の仕組みと還付金が発生する理由

毎月の給与から天引きされている所得税は、実は「概算」で計算されています。年末調整とは、1年間の正確な所得と控除額をもとに税額を再計算し、払いすぎた分を「還付金」として返してもらう手続きです。

多くの会社員は12月または翌1月の給与で還付金を受け取りますが、「思ったより少ない」「何が控除されているかわからない」という声も少なくありません。控除の仕組みを正しく理解し、申告漏れがないかチェックすることが、手取りを増やす第一歩です。

実際にどれくらい還付されるかは、所得税率シミュレーターで自分の税率を確認してみましょう。

年収別・還付金の目安

年末調整で受けられる還付金は、年収(=適用される所得税率)によって大きく変わります。同じ控除額でも、年収が高いほど還付金額は多くなります。

年収所得税率生命保険料控除のみ配偶者控除ありフル控除適用時
300万円5〜10%約5,000円約19,000円約5万円
500万円10〜20%約10,000円約38,000円約12万円
700万円20〜23%約16,000円約76,000円約25万円
1,000万円23〜33%約24,000円約88,000円約40万円

※フル控除適用時は生命保険料控除・配偶者控除・iDeCo・住宅ローン控除を合算した場合の概算です。

年収500万円の会社員でも、控除をフルに活用すれば年間約12万円の還付が見込めます。自分の還付金額がどう変わるか確認してみましょう。

控除項目別の最大控除額と還付貢献額

年末調整で申告できる主な控除項目を一覧にまとめました。還付貢献額は所得税率20%(年収600〜700万円相当)で試算しています。

控除項目最大控除額(所得控除)還付貢献額(税率20%時)
生命保険料控除(新制度)12万円約24,000円
地震保険料控除5万円約10,000円
配偶者控除38万円約76,000円
配偶者特別控除最大38万円約76,000円
扶養控除(一般)38万円/人約76,000円/人
扶養控除(特定:19〜22歳)63万円/人約126,000円/人
小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)掛金全額掛金×20%
住宅ローン控除年最大21万円(税額控除)最大21万円

住宅ローン控除は「税額控除」のため、所得税から直接差し引かれます。他の「所得控除」とは性質が異なり、還付効果が非常に大きいのが特徴です。

生命保険料控除の計算方法(新制度)

2012年1月以降に契約した保険は「新制度」が適用されます。一般・介護医療・個人年金の3区分それぞれで控除額が計算されます。

年間払込保険料控除額
20,000円以下全額
20,001〜40,000円払込額×1/2 + 10,000円
40,001〜80,000円払込額×1/4 + 20,000円
80,001円以上一律40,000円

3区分合計の上限は12万円です。たとえば年収500万円(所得税率10%)の方が、一般生命保険に年間10万円を払っている場合、控除額は40,000円で還付金は約10,000円となります。3区分すべてで年8万円以上払っていれば、最大12万円の控除で還付金は約12,000〜24,000円(税率による)です。

保険の見直しと合わせて、社会保険料シミュレーターで天引き額の全体像を確認しておくと家計管理に役立ちます。

配偶者控除・扶養控除のポイント

配偶者控除は、配偶者の年間所得が48万円以下(給与収入103万円以下)の場合に適用されます。控除額は本人の所得に応じて段階的に減少します。

本人の合計所得配偶者控除額
900万円以下38万円
900万〜950万円26万円
950万〜1,000万円13万円
1,000万円超適用なし

配偶者の収入が103万円を超えても、201万円未満なら「配偶者特別控除」が使えます。パートの働き方を考える際は、配偶者控除シミュレーターで手取りへの影響を確認しましょう。

扶養控除は、16歳以上の扶養親族1人あたり38万円、19〜22歳の特定扶養親族なら63万円が控除されます。大学生の子どもがいる家庭では還付金が大きく増えるポイントです。

住宅ローン控除の還付効果

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、年末のローン残高に対して0.7%が所得税から直接控除されます。2024年以降に入居した場合の概要は以下のとおりです。

住宅の種類借入限度額最大控除額/年控除期間
認定長期優良住宅4,500万円31.5万円13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円24.5万円13年
省エネ基準適合住宅3,000万円21万円13年
その他の住宅2,000万円14万円10年

たとえばローン残高3,000万円の省エネ住宅であれば、年間21万円が所得税から差し引かれます。所得税で引ききれない分は翌年の住民税(上限9.75万円)からも控除されます。初年度は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で申告できます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の節税効果

iDeCoの掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として全額が所得控除の対象です。会社員(企業年金なし)の場合、月額上限は23,000円(年間27.6万円)です。

年収所得税率iDeCo年間掛金27.6万円の還付額
400万円10%約27,600円(所得税)+ 住民税約27,600円
500万円10%約27,600円(所得税)+ 住民税約27,600円
700万円20%約55,200円(所得税)+ 住民税約27,600円
1,000万円23%約63,480円(所得税)+ 住民税約27,600円

年収700万円の方がiDeCoに年間27.6万円を拠出すると、所得税の還付だけで約55,200円、住民税の軽減と合わせると年間約82,800円の節税になります。NISAとiDeCoの比較シミュレーターで、どちらを優先すべきか確認してみましょう。

申告漏れチェックリスト

以下の項目に当てはまるのに申告していない場合、還付金を取りこぼしている可能性があります。

  • [ ] 生命保険料控除 — 保険会社から届く控除証明書を提出したか
  • [ ] 地震保険料控除 — 火災保険とセットの地震保険も対象
  • [ ] 配偶者控除・配偶者特別控除 — 配偶者の年収が201万円未満なら対象の可能性
  • [ ] 扶養控除 — 16歳以上の子ども、同居の親(70歳以上は老人扶養控除で58万円)
  • [ ] iDeCo・小規模企業共済 — 掛金払込証明書を提出したか
  • [ ] 住宅ローン控除(2年目以降) — 残高証明書と控除申告書を提出したか
  • [ ] ふるさと納税(ワンストップ特例) — 5自治体以内で申請済みか確認

ふるさと納税を活用している方は、ふるさと納税シミュレーターで控除上限額を確認しておきましょう。申請漏れがあると全額自己負担になってしまいます。

よくある質問(FAQ)

Q. 年末調整の還付金はいつもらえる?

多くの会社では12月の給与または1月の給与に上乗せして支給されます。会社によって異なるため、経理部門に確認しましょう。還付金は給与明細の「年末調整差額」や「過不足税額」の欄に記載されます。

Q. 年末調整で追加徴収されることはある?

あります。年の途中で扶養家族が減った場合や、ボーナスが多かった年など、概算で引いた所得税が少なかった場合は追加徴収(不足分の支払い)が発生します。

Q. 年末調整と確定申告の違いは?

年末調整は会社が代行してくれる手続きで、確定申告は自分で税務署に申告する手続きです。医療費控除やふるさと納税(6自治体以上)、初年度の住宅ローン控除などは年末調整では対応できず、確定申告が必要です。

Q. 控除証明書を紛失した場合はどうする?

保険会社やiDeCoの運営管理機関に連絡すれば再発行が可能です。多くの場合、電話やWebで手続きでき、1〜2週間で届きます。年末調整の期限に間に合わない場合は、確定申告で申請することもできます。

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