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住宅ローン金利の選び方|変動vs固定どちらが得?金利上昇リスクも解説【2026年版】

住宅ローンの変動金利と固定金利を総返済額で徹底比較。金利上昇シミュレーションや借入額別の返済差額、賢い金利タイプの選び方を解説します。

変動金利は本当にお得なのか

2026年現在、住宅ローンの変動金利は年0.3〜0.5%台、全期間固定(フラット35)は年1.8〜2.0%台と大きな差があります。住宅金融支援機構「民間住宅ローン利用者の実態調査」によれば、新規借入の約7割が変動金利を選んでおり、2015年の約40%から大きく増加しました。しかし日銀の金融政策正常化に伴う2024年以降の利上げが続く中、本当に変動で大丈夫なのか不安を感じる方も多いでしょう。本記事では、2026年時点の金利水準を前提に、変動・固定10年・全期間固定の3タイプを総返済額・金利上昇リスク・ライフプランの3軸で比較します。

金利タイプ別の総返済額比較

借入額4,000万円・35年返済・元利均等返済で、金利がこのまま変わらないと仮定した場合(金利タイプ比較シミュレーターのデフォルト金利で計算):

金利タイプ金利当初月々返済額総返済額全期間固定との差
変動金利0.40%約102,000円約4,287万円▲約1,192万円
10年固定1.20%(11年目以降は変動+0.5%)約117,000円約4,777万円▲約702万円
全期間固定1.90%約130,000円約5,479万円

※変動金利が35年間変わらない前提。実際は金利変動リスクあり

この差額は「金利の安さ」の対価としてリスクを取るか否かの判断に直結します。変動で借りて固定との差額(月28,000円・年間約34万円)を繰上返済や投資に回せば、元本を減らして金利上昇耐性を高めることも可能です。

金利が上昇したらどうなる?

金利タイプ比較シミュレーターに搭載されている3つの金利シナリオで、借入4,000万円・35年の総返済額がどう変わるかを計算した結果です(10年固定は11年目以降「変動金利+0.5%」に移行する前提)。

シナリオ変動金利10年固定全期間固定最安タイプ
安定(金利変動なし)約4,287万円約4,777万円約5,479万円変動(差1,192万円)
緩やかな上昇(5年ごと+0.5%・上限4%)約5,029万円約5,480万円約5,479万円変動(差451万円)
急上昇(3年ごと+1.0%・上限6%)約6,978万円約6,962万円約5,479万円全期間固定(差1,498万円)

緩やかな上昇でも変動の優位は1,192万円→451万円まで縮小し、急上昇シナリオでは逆転して全期間固定が約1,500万円有利になります。日銀が2024年3月にマイナス金利を解除し、2025〜2026年にかけて政策金利を段階的に引き上げた現状では、緩やかな上昇シナリオは十分現実的です。過去を振り返ると、1990年代前半は変動金利が8%を超えた時代もありました。

5年ルール・125%ルールの落とし穴

変動金利には5年ルール(返済額は5年間据え置き)と125%ルール(5年後の返済額上昇は125%まで)があり、急激な負担増を抑える仕組みがあります。ただし、これは「返済額が増えない」だけで、利息は通常通り発生し、未払利息として元本に繰延されます。結果として総返済額は増加するため、「返済額が変わらない=安心」ではない点に注意が必要です。

借入額別の月々返済額

全期間固定1.9%の場合:

借入額月々返済額(35年)総返済額
3,000万円約98,000円約4,110万円
4,000万円約130,000円約5,479万円
5,000万円約163,000円約6,849万円
6,000万円約196,000円約8,219万円

年収の25%以内に月々返済額を抑えるのが安全ラインです。年収600万円なら月約12.5万円が目安。フラット35の審査基準では、年収400万円以上で返済比率35%まで可能ですが、これは「審査が通る上限」であり、家計の余裕を考えれば25%以下に抑えるのが賢明です。住宅ローン月額シミュレーターで月返済額を、ローン比較シミュレーターで各金融機関の比較ができます。

頭金・諸費用で変わる必要借入額

物件価格4,500万円を購入する場合の諸費用目安:

項目目安金額
仲介手数料(物件価格の3%+6万円)約141万円
登記費用(登録免許税+司法書士報酬)約30〜50万円
住宅ローン事務手数料借入額の2.2%(約88万円)
団信・火災保険・地震保険約30〜80万円
不動産取得税約20〜50万円
諸費用合計約350〜450万円

頭金ゼロで借りる場合、物件価格の7〜10%程度の現金を別途用意する必要があります。住宅ローン控除を最大活用するには借入額を一定以上確保する戦略もあるため、頭金シミュレーターで最適バランスを検討しましょう。

どちらを選ぶべき?判断基準

  • 繰上返済を積極的に行う予定がある(10年以内に大幅圧縮できる)
  • 金利上昇時に月返済額が1.5倍になっても対応できる家計余力がある
  • 借入期間が短い(20年以下)で金利上昇を逃げ切れる可能性が高い
  • 共働きで世帯年収が安定している
  • 毎月の返済額を確定させて家計管理をシンプルにしたい
  • 教育費など将来の大きな支出が見えており、返済額変動は避けたい
  • 借入額が年収の5倍を超えて金利リスクの絶対額が大きい
  • 退職までの期間が借入期間より短く、定年時残債が多い

10年固定のハイブリッド戦略も有効です。子どもの教育費ピーク期(中高〜大学)に重なる10年間を固定化し、その後変動に切り替えることで教育費集中期の返済額を安定化できます。

住宅ローン控除を活用する

2026年時点の住宅ローン控除は、新築認定住宅で年末残高の0.7%×最大13年間が所得税から控除されます(上限は住宅性能により3,000万円〜5,000万円)。控除額は住宅の省エネ性能に応じて段階的に設定されており、長期優良住宅・ZEH水準が最も優遇されます。金利が0.7%を下回る変動金利の場合、「実質逆ザヤ」状態になり、繰上返済よりも投資運用の方が有利になる局面もあります。住宅ローン控除シミュレーターで還付額を確認しましょう。

借換えの判断基準

既に借入中の方が借換えを検討すべきタイミング:

  1. 金利差0.5%以上(これ未満では借換え手数料で相殺)
  2. 残高1,000万円以上
  3. 残期間10年以上

借換え手数料は30〜80万円(新規借入同様の諸費用+全額繰上返済手数料)が相場です。ネット銀行の低手数料プラン(事務手数料定額型)なら10〜20万円程度で済むケースもあり、固定→変動への切替で数百万円の削減が可能な場合があります。

よくある質問(FAQ)

Q1. この記事の金利や計算の前提データはどこから来ていますか?

変動金利・固定10年金利は日本銀行「貸出約定平均金利」および主要都市銀行・ネット銀行の店頭公表金利(2026年時点)、全期間固定は住宅金融支援機構「フラット35金利情報」を参考にした概算です。総返済額は金利タイプ比較シミュレーターと同じ元利均等返済の計算式(金利変動時は残高と残期間で毎月返済額を再計算)で算出しており、シミュレーターの「計算の前提条件・出典」で全パラメータを確認できます。

Q2. 7割が変動を選んでいるなら、自分も変動で良いのでは?

多数派であることと、自分の家計で正しい選択であることは別問題です。変動を選んだ7割の中には「金利が1.5倍になっても返済負担率が25%以内に収まる世帯」もあれば「今の金利でギリギリの世帯」も含まれます。判断基準はシンプルで、変動金利が2%になった場合の返済額でも家計が回るかです。4,000万円・35年なら、0.4%で月102,000円が2.0%で月132,505円(初年度から2%だった場合)と約3万円増えます。この増額に耐えられないなら、最初から固定で返済額を確定させる方が安全です。

Q3. 10年固定の「固定期間明け」には何が起こりますか?

固定期間終了時点の店頭金利から改めて優遇幅が適用されますが、当初期間の優遇幅より小さくなる(=適用金利が上がる)のが一般的な慣行です。シミュレーターではこれを「変動金利+0.5%」として計算しています。固定期間明けに何もしないと自動的に変動へ移行する銀行が多く、その時点の金利水準によっては返済額が跳ね上がるため、10年固定を選ぶ場合は「10年後に残高をどこまで減らせているか」をセットで計画しましょう。

Q4. 変動と固定を組み合わせる「ミックスローン」はありですか?

1本の借入を「変動2,000万円+固定2,000万円」のように分ける方法で、金利上昇リスクを半分にできます。ただし(1)契約が2本になり事務手数料・登記費用も2本分かかる、(2)住宅ローン控除の手続きも煩雑になる、というコスト増があります。リスクを抑えたいだけなら「全額変動+差額を繰上返済用に貯蓄」でも似た効果が得られるため、手数料を払ってまで分けるメリットがあるかを銀行別比較シミュレーターで総額比較してから判断しましょう。

Q5. 数字が実感と合わない場合は?

この記事とシミュレーターの計算は元利均等返済・金利一括反映の単純計算で、5年ルール・125%ルールによる返済額の平準化、ボーナス返済、繰上返済、住宅ローン控除の還付は含んでいません。また、実際の適用金利は頭金比率・物件の担保評価・信用情報で一人ひとり異なります。銀行の事前審査で提示された金利をシミュレーターの詳細設定に入力して再計算してください。前提と大きくずれる点があればお問い合わせフォームからお知らせください。

まとめ

変動金利は現時点で大きなコストメリットがありますが、日銀の利上げサイクルが続く局面では金利上昇リスクを織り込む必要があります。「変動で借りて差額を貯蓄・投資に回す」戦略も有効ですが、急上昇シナリオでは全期間固定に約1,500万円の差で逆転されます。自分のリスク許容度・家計状況・ライフプランに合わせて判断し、借入後も定期的に金利動向をチェックしましょう。

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