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年金受給額は年収500万円で月15.9万円|年収・働き方別の早見表2026

年金受給額を年収200〜800万円の7段階で早見表にまとめました。会社員・年収500万円・40年加入なら月15.9万円(令和8年度額・厚労省の標準夫婦237,279円に較正)。繰り下げ70歳で月22.5万円、60歳繰り上げは月12.1万円(1962年4月1日以前生まれは11.1万円)。夫婦モデル5パターン・損益分岐点・増やす方法も解説。

👴この記事の計算を自分の条件で年金受給額シミュレーター試算する →

年金受給額は年収500万円の会社員で月15.9万円

「年金は月15万円くらい」と漠然と考えている人が多いですが、実際の受給額は年収・加入期間・働き方で大きく変わります。厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金(第1号)の老齢年金の平均は月150,289円(基礎年金を含む)、国民年金だけの人の平均は月59,310円です。

会社員で40年加入した場合、年収400万円なら月14.1万円、年収700万円なら月19.4万円と、同じ会社員でも月5万円以上の差が出ます。この記事では2026年度(令和8年度)の年金額に基づく年収別の早見表、夫婦モデル5パターン、繰り上げ・繰り下げの損益分岐点まで、すべて年金受給額シミュレーターと同じ計算式で検算した数字で解説します。

年金の仕組み:2階建て構造

階層年金の種類対象者金額の決まり方
2階厚生年金会社員・公務員平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数
1階国民年金(基礎年金)20〜60歳の全員満額 年847,300円 × 納付月数/480

会社員は1階+2階の両方を受け取れますが、自営業者と専業主婦(主夫)は1階のみです。制度の全体像は年金の2階建ての仕組みで詳しく解説しています。

年収別の年金受給額早見表

会社員(40年間加入・65歳開始)の場合

平均年収国民年金(月額)厚生年金(月額)合計(月額)
200万円70,608円35,188円10.6万円
300万円70,608円52,782円12.3万円
400万円70,608円70,376円14.1万円
500万円70,608円87,970円15.9万円
600万円70,608円105,564円17.6万円
700万円70,608円123,158円19.4万円
800万円70,608円140,752円21.1万円

計算式は次のとおりです(年収500万円の例)。

```
平均標準報酬額 = 500万円 ÷ 12 × 0.963(再評価の較正) = 401,250円
厚生年金 = 401,250円 × 5.481/1000 × 480月 = 年1,055,641円(月87,970円)
国民年金 = 847,300円 × 480/480 = 年847,300円(月70,608円)
```

厚生年金の計算に使う「平均標準報酬額」は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)の合計を加入月数で割った額です(日本年金機構「報酬比例部分」)。上限も月給と賞与で別々にかかり、標準報酬月額は65万円、標準賞与額は1回150万円です(日本年金機構「厚生年金保険の保険料」、令和8年度・2026年10月31日確認)。表は年収を「月給12ヶ月分+賞与4ヶ月分(年2回)」として計算しています。

賞与の条件月給分が上限に届く年収厚生年金が頭打ちになる年収頭打ち時の合計(40年)
賞与なし(年俸制など)780万円780万円月約20.8万円
賞与4ヶ月分(年2回)1,040万円1,200万円月約26.1万円

「年収780万円で厚生年金は頭打ち」という説明は、賞与なしで年収を12で割った場合の話です。賞与がある会社員なら、年収800万円・1,000万円でも保険料と年金額は増え続けます(賞与4ヶ月分・40年加入で、年収1,000万円なら厚生年金175,940円+国民年金70,608円=月約24.7万円)。なお標準報酬月額の上限は、2025年の年金制度改正で2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ段階的に引き上げられる予定です(厚生労働省「標準報酬月額の上限の段階的引上げについて」)。表は2026年度の65万円で計算しています。

「×0.963」は何のための補正?

厚生労働省は毎年、平均標準報酬(賞与込みの月額換算)45.5万円で40年働いた夫と専業主婦の妻の「標準的な年金額」を公表しています。令和8年度は夫婦で月237,279円です。ところが日本年金機構の式に45.5万円をそのまま当てはめると、夫の厚生年金は月99,754円、夫婦合計で約24.1万円となり、公表値より約3,700円多くなります。

差が出るのは、過去の給与を現在の価値に直す「再評価率」が、マクロ経済スライドなどで賃金の伸びより抑えられているためです。シミュレーターと本記事では、この差を係数0.963で一律に補正し、年収546万円(月45.5万円)・40年で夫166,672円+妻70,608円=237,279円と公表値に一致させています。補正なしの計算式そのままの値は、シミュレーターの詳細設定で切り替えて確認できます。

自営業・フリーランス(国民年金のみ)

納付期間月額年額
40年(満額)70,608円847,300円
35年61,782円741,388円
30年52,956円635,475円
25年44,130円529,563円
10年(受給資格の最低ライン)17,652円211,825円

自営業者の年金は満額でも月70,608円。上乗せの選択肢は付加年金シミュレーターやiDeCoシミュレーターで比較できます。

夫婦の年金モデル(65歳開始・月額)

パターン夫妻夫婦合計
厚労省の標準モデル(夫は平均標準報酬45.5万円・40年、妻は専業主婦)166,672円70,608円237,279円
夫:会社員(年収500万円・40年)、妻:専業主婦158,578円70,608円約22.9万円
夫:会社員(年収500万円)、妻:パート(年収120万円で厚生年金10年)158,578円75,887円約23.4万円
共働き(夫500万円・妻400万円、ともに40年)158,578円140,984円約30.0万円
夫婦とも自営業(満額)70,608円70,608円約14.1万円

※標準モデルの合計は1円未満の端数処理の都合で各人の和と1円ずれます。妻のパートは月10万円で10年厚生年金に入ると月約5,300円の上乗せです。

共働きと自営業夫婦では月約16万円、年間約190万円の差になります。

繰り上げ受給と繰り下げ受給

増減率は日本年金機構の「繰上げ受給」「繰下げ受給」に基づきます。繰り上げの減額率は生年月日で異なる点に注意してください。

開始年齢増減率年収500万円・40年の月額65歳開始に対する損益分岐
60歳(1962年4月2日以後生まれ)−24%(0.4%×60月)12.1万円81歳で65歳開始に抜かれる
60歳(1962年4月1日以前生まれ)−30%(0.5%×60月)11.1万円77歳で65歳開始に抜かれる
65歳0%15.9万円—
70歳+42%(0.7%×60月)22.5万円82歳で65歳開始を追い越す
75歳+84%(0.7%×120月)29.2万円87歳で65歳開始を追い越す

増減率は年収に関係なく同じなので、損益分岐の年齢も年収によらず共通です。令和6年簡易生命表の平均寿命は男性81.09歳・女性87.13歳。65歳まで生きた人の平均余命はさらに長いため、生活費のめどが立つなら70歳前後の繰り下げは有力な選択肢です。ただし注意点もあります。

  • 繰り下げの待機中は加給年金が支給されず、加給年金自体も増額されません
  • 75歳まで繰り下げられるのは1952年4月2日以後生まれ(それ以前は70歳まで)
  • 繰り上げは取り消せず、障害基礎年金を請求できなくなるなどの制約があります
  • 手取りで見ると税・社会保険料が増えるため、分岐は1〜3歳後ろにずれます

開始年齢ごとの細かい比較は年金の繰上げ・繰下げ比較シミュレーターで確認できます。

ねんきん定期便の見方

毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」で、自分の年金額を確認できます。

  • 50歳未満:「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載。今後の加入分は含まれないため、実際の受給額はこれより多くなります
  • 50歳以上:「現在の加入条件が60歳まで続いた場合の見込額」が記載。実際の受給額に最も近い数字です
  • ねんきんネット:将来の年収変動や繰り下げを想定した試算ができます

年金を増やす方法

  1. 厚生年金の加入期間を延ばす:60歳以降も厚生年金に入って働けば報酬比例部分が増えます。年収400万円で1年長く働くと、年約2.1万円(400万÷12×0.963×5.481/1000×12月=21,113円)の上乗せです
  2. 繰り下げ受給:70歳まで繰り下げれば42%増。最もインパクトが大きい方法です
  3. 免除・猶予期間の追納:免除・納付猶予・学生納付特例の期間は10年以内なら追納できます。未納分は2年の時効を過ぎると納められません
  4. 任意加入:40年に足りない人は60〜65歳の間に国民年金へ任意加入して満額に近づけられます。1年分で基礎年金は年約21,200円(847,300円×12/480)増えます
  5. 付加年金(自営業者向け):月400円の付加保険料で「200円×納付月数」が毎年上乗せ。2年で元が取れます

年金だけで生活できるか

総務省「家計調査報告 家計収支編 2025年平均」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯は消費支出が月263,979円、税・社会保険料(非消費支出)を加えると月296,829円です。

世帯パターン年金月額消費支出との差税・社会保険料込みの差
会社員(500万円)+専業主婦22.9万円−3.5万円−6.8万円
厚労省の標準モデル23.7万円−2.7万円−6.0万円
共働き(500万+400万円)30.0万円+3.6万円ほぼ均衡
自営業夫婦14.1万円−12.3万円−15.6万円

共働き世帯以外は何らかの備えが必要です。不足額を老後全体でどう埋めるかは老後資金シミュレーター、住まい別の月間収支は定年後の生活費シミュレーターで試算できます。

年金だけでは不足する場合の対策

よくある質問(FAQ)

Q. この記事の年金額の前提データはどこから?

国民年金の満額(月70,608円・年847,300円、1956年4月2日以後生まれ)と標準的な年金額(夫婦で月237,279円)は厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」(令和8年1月23日)、厚生年金の計算式と繰り上げ・繰り下げの増減率は日本年金機構の「繰上げ受給」「繰下げ受給」、平均受給額は厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」、高齢夫婦の支出は総務省「家計調査報告 家計収支編 2025年平均結果の概要」です。

Q. 「年金の2階建て」の記事の数字と少し違うのはなぜ?

年金の2階建ての仕組みの早見表は、日本年金機構の計算式に年収÷12をそのまま当てはめた値(年収500万円・38年で月約15.7万円)です。本記事は厚労省の標準モデルに合わせて再評価を較正した値(同条件で月約15.4万円)なので、2〜3%低めに出ます。どちらも概算で、実際の額は過去の給与の推移で決まります。

Q. 繰り下げ受給は本当にお得?

額面では70歳開始が82歳で65歳開始を追い越し、その後は差が広がり続けます。ただし待機中は年金収入がゼロになり、加給年金も止まるため、その間の生活費を貯蓄や就労収入でまかなえることが前提です。

Q. 自営業者は年金が少ないが、どう補えばいい?

国民年金は満額でも月70,608円です。(1) 付加年金(月400円で年金が増える)、(2) iDeCo(掛金が全額所得控除)、(3) 小規模企業共済(月最大7万円・全額所得控除)、(4) 国民年金基金の組み合わせが定番です。付加年金と国民年金基金は同時加入できない点に注意してください。

Q. 数字が実感と合わない場合は?

年収の変動、転職による加入期間の分断、育児休業期間の扱い、2003年3月以前の期間(賞与を含まない別の乗率7.125/1000で計算)などで差が出ます。50歳以上なら「ねんきん定期便」の見込額が最も確実です。年金受給額シミュレーターの詳細設定で加入月数や生年月日を変えて試算することもできます。ご不明な点はお問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

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